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<読書>朝鮮総連の大罪 許されざる、その人びと
色あせる「権益擁護」…「北送事業」が転機に

 朝鮮総連の成り立ちから今日までの歴史を紐解きながら、一般にはあまり知られていない実態をあぶり出している。

 日本共産党の別働隊から北韓の出先機関への体制転換。その過程で北韓にならい権力を韓徳銖議長に一点集中し、朝鮮労働党の日本支部的役割を果たしていく。金日成・金正日父子の唯一指導体制を確立するための「学習組」や反主流派に圧力を加える「ふくろう部隊」も結成された。「日本のなかの北朝鮮」と称されるゆえんがここにある。

 しかし、創立当時は北韓一辺倒の追従型組織ではなかった。金王朝にひたすら忠誠を誓いはじめて以降、在日同胞の権益を守るという団体の性格が色あせてくる。その道筋をつけたのが、「北送事業」であった。

 北の言いなりにしか動けない総連組織の中で、「優秀」であるということは、自分でものを考えず、ひたすら上からの命令を忠実に実行するイエスマンだということだ、と著者は言う。だとすれば、北の核があるからこそ韓半島の安全が守られていると言い放つ総連組織の終焉は近い。

 北との歪んだしがらみを断ちきり、「在日」という地の利を生かして北の改革開放を導くべきだとの主張に総連はどう応えるのだろうか。

金昌烈著

(宝島社、1600円+税)03(3234)4621

(2003.9.17 民団新聞)
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