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<対談>統合韓商連、同胞経済活性化へ…中央団長・韓商連会長
 昨年5月27日、駐日韓国大使館1階会議室に民団、商工会議所、そして来賓を含む約300人が会する中、「統合一般社団法人在日韓国商工会議所出帆総会」が開かれた。約6年にわたる分裂の混乱に終止符を打ち、新生した「一般社団法人在日韓国商工会議所」(韓商連)に在日同胞経済人は団結を誓った。総会の席で金光一会長は「民団の傘下団体として活動していく」と就任のあいさつで強調し、9月に行われた民団中央執行委員会で傘下団体復帰が了承された。結成から55年の歴史を持つ韓商連が、ふたたび輝きを取り戻せるはずだと期待を寄せる在日同胞も多い。韓商連がめざす未来像と在日同胞社会で担うべき役割とは何か。民団中央本部の呉公太団長と韓商連の金光一代表理事会長が語り合った。
 

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団結して大きな力…韓国民団中央本部 呉公太団長
民団傘下の一員に…(一社)在日韓国商工会議所 金光一会長


 呉 一言でいうと、ホッとしています。民団内部で混乱があると組織力は弱まります。この間、力を発揮しなければならない時代にマイナスに向かっていました。統合、そして傘下団体に復帰したことで、再び民団が団結し大きな力を発揮できる。そんな時代がくると信じています。

 金 約6年間にわたり混乱していた韓商連が昨年5月に統合を果たし、私が会長に、そして朴義淳氏が代表理事に選出されました。9月には民団の傘下団体に復帰しました。呉団長をはじめとする民団関係者、当時の柳興洙駐日大使をはじめとする公館関係者、そして全国の同胞商工人をはじめとする在日同胞の皆さんに大変感謝しています。一方で、会長という重責を担うことに身の引き締まる思いです。

 呉 傘下団体に戻ってきてくれて本当にありがたいと思っています。民団がやるべき仕事は大きく3点あります。在日同胞の権益擁護、経済向上、そして文化の向上です。経済向上に関しては韓商連が担ってきました。本国に対しても、歴史的にみても非常に大きな貢献をしてこられました。その中心にいたのはやはり韓商連を中心とした同胞商工人でした。
 
統合韓商連の出帆総会で柳興洙大使(当時)をはさんで記念撮影する朴義淳代表理事(左)と金光一会長

 民団と韓商連、信用組合が三位一体となって経済活動を展開していくことの重要性は誰もが認めるところです。裏を返すと韓商連が混乱すると、同胞社会が片肺飛行になってしまい、民団の活動も軌道にのることができず不十分になってしまいます。韓商連と共に歩んでこそ、本来の力を発揮できるのです。

 金 統合は果たしたものの、約6年にわたる空白は簡単に埋まるものではありません。人間関係をはじめ、この間に生じた様々なギャップを整理する必要があります。名ばかりの統合にならず、正真正銘の統合実現をめざすことが使命だと痛感しています。

 統合と傘下団体復帰後、韓商連会長として中央執行委員にも入れていただき、民団の中央委員・代議員あわせて当会議所から12人を登録させていただきました。また、民団新聞の新年号にも傘下団体長のひとりとして新年の挨拶を掲載していただきました。まさに民団の傘下団体の一員として「復権」したわけです。

 しかし各地を訪問していますと、「ちゃんと統合できているのか」、「いつ民団の傘下団体に戻るのか」など様々な声を耳にします。

 中には韓商連が一般社団法人格を取得していることから、「地方韓商も法人格取得が必要」や、「韓商連の会長任期が2年だから地方も2年なのか」「名称も変更するのか」など、誤った情報が独り歩きしています。私はその都度、「名称も定款も従来通り自主的に行ってください」と、地方韓商に説明させていただいています。
 
秋田韓商の再建総会(昨年12月16日)

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地方韓商の再建ぜひ 呉
本国でも統合を歓迎 金


 呉 民団としても韓商連に対しては自主的な運営をしていただきたいという気持ちです。この点は昨年の執行委員会でも確認しました。民団の立場からすれば傘下団体に対しては過度に干渉してこなかったつもりです。ただ、活動が極端に逸脱した場合、民団が一定の力を発揮するというのが民団規約の「傘下団体規定」です。つまり極端に逸脱しない限りは民団としては干渉せず、歯止めとしての役割を果たしていくのです。

 金 民団が韓商の自主的な活動を認めているように、韓商連も地方韓商の自主的な運営を応援しています。統合間もない我々には解決すべき課題が様々あります。そのためにも、「小義を捨てて大義を得る」「在日の大同団結のために」という考えで課題を一つひとつ整理していきましょうと全国の皆さんに伝えたいです。

 呉 いずれにしてもこの間、様々な葛藤があったわけで、その傷はまだ完全修復されてはいません。地方韓商の離脱もそうです。私は地方韓商をきちんと立ち上げてもらうことが大事だと考えています。そのためにも、いかに力を合わせていくかをしっかりと議論していただきたい。金会長は大変重要な時期に会長という重責を担われています。そのご苦労に対しては民団としても応援していきます。

 金 ありがとうございます。約6年間、ご指摘の通り地方韓商の離脱などの問題がありました。いち早く解決したい気持ちはありますが、慌ててはいけないと思っています。一歩一歩、着実に問題と向き合っていきます。

 一方で統合後の変化は本国でもみられました。この間、紛糾団体に指定された韓商連は本国の行事に参席できない、呼んでいただけない状態が続いていました。しかしそれが解除され、昨年末には、10数年前にMOUを締結した大韓商工会議所に韓商連の執行部たちと表敬訪問することができました。

 在外同胞財団の理事長とお会いした際、統合したことを報告すると大変喜ばれていました。また、在日の諸先輩方が設立された新韓銀行にも訪問し、会長や副会長の皆さんと懇談することができました。

 本国の皆さんと話をしていて痛感したのは、この問題に関して非常に高い関心を持っており、統合をとても喜んで歓迎してくださいました。我々の活動は本来、日本国内はもちろん、本国と在日とのパイプ役でもあります。統合を果たした現在、国内の団結と同時進行で本国とのネットワーク再構築も喫緊の課題であります。
李俊揆大使も参席した第3回理事会では民団傘下団体復帰を確認した(昨年9月4日)

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新世代取り込み図る 金
民団への加入勧めて 呉


 呉 在日同胞が生活していく上でも重要なのが経済的な基盤です。つまり経済活動です。それを我々が守っていく意味でも民団の重点活動の一つに掲げています。この任務を韓商が先駆的に担っていただくことを期待しています。民団と韓商連がしっかり力を合わせてこそ、在日同胞の経済活動、そして安定した生活基盤が構築されるのです。

 もう一つ。民団は基本的に政治的立場には関与しないのが原則ですが、活動のなかには権益擁護などがあり、ある程度の政治性を持たざるを得ません。このようなことから、商工人の中には民団とともに活動することに一線を引こうとする方もいます。その方たちをしっかり受け入れるのが韓商なのです。

 金 商工人としてまずは新規定住者や国籍変更者、そして次世代商工人の囲い込みに力を入れていきます。その方々にとっても、我々商工人の方が付き合いやすいポジションですから。多様化する在日同胞商工人を糾合し、在日同胞社会と民団の裾野を広げていく上で韓商連の可能性と役割はとても大きいと感じています。

 大切なのは、様々な背景は別として、人間関係のつながりを築いていくことです。形にはまらず、気軽に一杯飲みながらの交流からスタートし、その関係を続けていくなかで、在日同胞がどういう歴史をたどり、今があるかを伝えながら理解を深めてもらいます。そうすれば多角的な同胞の取り込みを広げられると思います。

 呉 そこでお願いしたいのは、韓商に参加される方、関わる方には一人でも多く民団の団員になっていただくことです。在日の大統合に向けた作業は民団も進めていますが、韓商でも商工人を中心にお願いしたい。一歩一歩進めていけば、在日同胞社会は必ず一つになれると思います。

 金 我々も肝に銘じて一人でも多くの商工人が民団に参加し、団員になっていただけるよう努力していきます。

 私からも、一つお願いがあります。民団地方本部の傘下団体に入っているものの、韓商連には入っていない地方韓商や、この5、6年の間に活動を停止したままの地方韓商は少なくありません。そして、一部には、韓商連の統合に関してまだ理解をいただけてないところもあります。傘下団体復帰に関しても同様で、この点の説明を民団からも今まで以上にお願いしたいです。
 

統合を喜び合った韓商連「出帆総会」(昨年5月27日)


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新旧商工人の融合を 呉
本国学生の就職斡旋 金


 金 今年、韓商連は創立から55周年を迎えます。先人たちが血と汗を流しながら創立させ、発展させてこられたことを一時も忘れてはなりません。在日同胞商工人を代表し、民団の傘下団体である韓商連。本国から認定された唯一の在日同胞経済団体として本国と在日の経済人のパイプ役として、さらに、日本の商工会議所及び経済人と接触する代表組織として発展してきました。

 日本では在日同胞商工人への厳しい環境が続いています。特に基幹産業といわれる遊技業に関しては、規制強化やいわゆるカジノ法案などもあり状況は厳しさを増す一方です。こんな時こそ韓商連の存在意義が問われます。各種勉強会、情報交換会などを通じた会員同士のネットワークを広げれば現状を打開していけると信じています。

 呉 地方をまわってみて気づいたことですが、ここ数年、大都市ばかりか地方都市でも新定住者が増えています。中でもITをはじめ貿易、貴金属、不動産など多角的な業種を営む若手も目立っています。彼らはグローバルな発想を持っている半面、韓民族としての意識もしっかり持っています。同胞大統合をめざす民団としても、この方たちに対して積極的にアプローチしていくことが大切だと考えています。

 在日同胞商工人の先輩でもある韓商連には、そのような方たちとネットワークを広げ、新旧同胞商工人の融合を図ってほしいと思います。

 そして、彼らの悩みや意見を集約し当局への建議・具申を行うなどの活動も展開していかなければなりません。

 金 私も同感です。本国政府に対しても我々がなすべき役割があると考えています。

 最近、少女像の問題で呉団長が在日を代表して発言をされましたが、我々も敬意を表したいと思います。今回の件に関しては韓国の政治家、メディアの皆さんには改めて考えていただきたい。それが国益に沿うものなのかどうか。慰安婦のハルモニたちのお気持ちは察するに余りあることは当然です。しかし、韓日の合意に沿って、受け入れいている元慰安婦の方たちが多くいることも事実です。韓商連としても呉団長の意見を支持すると同時に、我々商工人としても意見を発するべきだと考えています。韓日関係が悪化すると真っ先に影響を受けるのは在日同胞であり、商工人にとっても逆風が大きく吹いてきます。

 商工人として草の根の運動を通じ、韓国の国益にかなう形で韓日関係が良くなっていくよう努力していきます。

 今、本国では長引く就職難が社会問題になっています。大卒の就職率は5割をきっていると聞きます。韓商連としても在日同胞企業に呼びかけながら、本国の青年人材の受け入れ体制を進めています。少し時間をいただいて、必ず実現したいと考えています。
 
民団大阪の新年会には全国の地方韓商会長が参席した(1月14日)


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創立55周年は出発点 金
次世代のためにこそ 呉


 呉 民団は昨年、創団70周年を迎えました。10月の記念式典で発信した「未来創造メッセージ」の中でも謳ったように、次世代たちのためにも同胞経済活動の活性化が重要だと強調しました。

 韓商連こそ、この経済活動の先駆者となるべきだと期待しています。

 金 今年55周年という節目の年を迎える韓商連ですが、5月19日に記念式典を持つ予定です。ただ、いくつか課題も抱えています。まだ、韓商連に入会していただけてない地方韓商のことです。統合を果たし、民団の傘下団体に復帰した以上、もはや合流しない理由はないと信じています。今後も民団とともに働きかけて、記念式典当日は、全地方韓商が一堂に会し、未来に向けた同胞経済活動の出発点にしたいと思います。

 呉 同胞商工人大同団結の祈念すべき式典になるよう、民団としても全組織を挙げて応援します。
民団大阪の新年会には全国の地方韓商会長が参席した(1月14日)

(2017.2.8 民団新聞)
 
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