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韓日友好どう進める…日本与野党3氏に聞く
 今年は「韓日共同宣言」から20周年の節目の年に当たる。昨年秋には、韓日の民間組織が共同申請していた朝鮮通信使がユネスコの世界記憶遺産に登録された。韓日にとって久々の朗報となったのに続き、文在寅大統領の訪日も近いうちに実現しそうだ。歴史認識や領土問題、「慰安婦問題」などに加え、北韓への共同対処など課題は山積しているが、新しい時代の韓日関係をどう構築するか。日韓議員連盟会長と野党のリーダーに展望を聞いた。


「共同宣言」から20年…パートナーシップ今こそ

額賀福志郎氏(日韓議員連盟会長)
 今年は、日韓関係にとっては記念すべき重要な節目にあたる。小渕恵三首相と金大中大統領の間で交わされた日韓共同宣言から20周年の年だ。この共同宣言は、1965年の日韓国交正常化以降の日韓関係を総括し、未来志向の21世紀の「日韓パートナーシップ」の構築を高らかに謳いあげたものだった。

 小渕首相は「わが国が過去の一時期、韓国国民に対し植民地支配により多大な損害と苦痛を与えた歴史的事実を謙虚に受け止め、痛切な反省と心からのお詫びをしたい」と述べた。

 金大統領も「韓日両国は過去を直視しながら、未来志向的な関係を築いていく時を迎えた。このパートナーシップ宣言が過去の歴史問題に一段落をつけ、平和と繁栄を目指す共同の未来を開拓するための礎になると確信する」と断言した。

 この「宣言」により、日韓関係は飛躍的に発展した。政治、経済、安全保障、人的・文化的交流など、様々な分野で協力関係が進み、韓国では日本文化の開放がなされ、日本では韓流ブームが到来した。さらに、02年のワールドカップサッカー大会の共同開催へと結実した。

 ここ数年間、冷えた期間があったが、15年の日韓国交正常化50周年を契機に日韓首脳会談も実現し、改善の道を歩み始めていると私は確信している。

 今年はさらに65年、98年に次ぐ新しい日韓関係を構築する絶好のきっかけにしようと考えている。20周年の催しをはじめ、恒例のサッカーや囲碁の議員交流のほか、若者交流などをしていこうと昨年末の合同総会で話し合った。

 昨年5月、韓国で文在寅政権が誕生した後、安倍晋三首相との間で2度の首脳会談が行われ、中断していた「シャトル外交」の再開が提案された。電話会談も9度重ねられ、両国首脳の意思疎通はより緊密なものになっている。今年初頭には日中韓サミットが東京で開催される可能性があり、その際には文大統領が来日される。金大中大統領を尊敬するという文大統領は「歴史問題が両国の関係改善の障害になってはならない」と述べている。

 文大統領の来日を心から歓迎し、両国の議連が日韓新時代を再構築する時代の要請にお互いに応えていきたいと思う。

 2月9日に平昌で冬季五輪が開幕する。国会会期中だが、文大統領の来日も視野に入れ、韓国の五輪成功のために安倍首相が開会式に出席できる雰囲気が作られればいいと思う。私ども議員連盟も「まず隗より始めよ」の思いで周囲に呼びかけ、訪韓団を組織したいと思っている。

 20年には東京で夏季五輪が開催される。2年おきに東アジアで開かれる世界で注目されるスポーツ祭典の成功のために、私ども議連は両国政府の取り組みを支え、最大限の努力を行う。

◆1500万人の人的交流めざす

 日韓間の人的往来については、16年の議連の合同総会で私は「年間1000万人の国民交流」を掲げた。

 昨年は韓国から日本に700万人台、日本から韓国に200万人近くが訪れた。目標達成は目前だ。韓国の約2倍の人口を有する日本人が韓国をもっと訪れれば、将来1500万人の人的往来も夢ではない。

 民間レベルの交流は、朝鮮通信使のユネスコ世界記憶遺産が両国の民間団体によって実現したように機能している。問題は政治が立ち遅れていることだ。

 政治家が中・長期的な考え方で相手側に発信せず、ポピュリズム(大衆迎合主義)に陥り、自らの目先の選挙を恐れて、自国民へのリップサービスに終始していることが間違いだと私は思う。相手国への理解努力が足りない。

 日韓間に横たわる歴史問題は時間をかけて解決していくべき問題だが、北朝鮮に対応する安全保障問題、すなわち地域と国家の安全や国民の生命を守る問題はすぐに着手していかなければならない。

 政治がきちっとプライオリティーを判断すべきで、それをごちゃまぜにすると日韓間の問題はほぐれていかない。

 「慰安婦問題」についても、15年に日韓両国政府が合意をした趣旨にのっとり、被害当事者の名誉と尊厳が回復されるよう努力を、議連として支えていきたいと思う。

ぬかが ふくしろう
 茨城県行方市出身、早稲田大学卒。自民党衆議院議員。経済企画庁長官、防衛庁長官、財務大臣などを歴任。13年1月から現職


過去の侵略の歴史…真摯に向き合う必要

小池 晃氏(日本共産党書記局長)
 心の通い合う日韓の交流を進めていくためには、もちろん双方の努力が必要だ。しかし、日本側には、朝鮮半島を侵略し、植民地支配した過去の歴史に対する姿勢が問われる。「未来志向の日韓関係」という言葉がよく使われるが、それは過去を不問にすることではない。日本は侵略した側だから、免罪符のように未来志向を言うのは、侵略された韓国側が未来志向と言う場合とは意味が違う。

 日本側は過去の歴史に真摯に向き合って、深く理解していくことが、両国民の本当の意味での交流を進める不可欠の土台になる。国を奪われただけではなく、人間の尊厳である言語や名前すら奪われた痛みの深さを、日本側がしっかり踏まえることが必要だ。

 戦後73年を過ぎても、日本の政治が過去の歴史に向き合っていないのではないかと思わざるを得ない。「河野談話」や「村山談話」には、過去の侵略戦争、植民地支配に対する痛切な反省とお詫びという文言があった。しかし、安倍首相の「戦後70年談話」には、侵略という言葉はあったものの、「主語」がなく、日本が過去の歴史に責任を負っているという反省が欠落している。安倍首相は談話で、「日露戦争がアジアとアフリカの人々を勇気づけた」と言っているが、侵略された韓国人にしてみれば、無責任、不用意、無反省だ。日清、日露戦争は朝鮮半島の植民地支配を進めていく戦争だったことに違いないのだから。

 昨今のヘイトスピーチの背景、根底にも歪んだ歴史観がある。歴史に対する無反省や歴史を逆行させる動きに対して、わが党は結成以来、韓国の「3・1独立運動」にも連帯してきた事実がある。党として歴史を正していく責任もあるし、資格もある。真の日韓両国友好のために、役割を果たしていきたい。

 1998年に小渕恵三首相と金大中大統領が発表した「日韓パートナーシップ宣言」から今年で20年を迎える。あの宣言には、植民地支配に対する反省が両国の公式文書として初めて書かれている。「両国国民、特に若い世代が歴史への認識を深めることが重要で、そのために多くの関心と努力が払われる必要がある」ことでも両首脳は一致した。この「宣言」の重要性をあらためて強調していい。

◆地方参政権は「待ったなし」

 具体的に進めたいのが、在日外国人の地方参政権だ。植民地支配によって日本人にされて、戦後は国籍の選択権も与えられずに一方的に日本籍を奪われた。

 過去の歴史をふまえ、日本国憲法が謳う地方自治の精神に照らし、世界の潮流をみれば、地域社会の一員である永住外国人に地方参政権の付与は当然だ。

 ところが、2016年の都知事選や昨年の都議会選挙などでは、選挙活動中にヘイトスピーチをする動きすらある。この新たな事態にどう対処していくか、国政の場で、超党派できちんと議論しなければならない。ヘイトスピーチはそもそも表現の自由の対象ではなく犯罪だ。選挙活動の自由という名のもとに許される問題ではない。

 地方参政権の問題は「待ったなし」の問題だと思う。この間の日韓・韓日議員連盟の総会でも「日本側が実現に向けて一層努力する」と確認している。超党派で実現させる必要がある。

 一歩ずつ政治の場でお互いの信頼関係を強め、友好関係を深めていく取り組みを進めていくことが、現実の課題として差し迫っていると思う。ヘイトスピーチ根絶と併せて、地方での条例制定も力を注いでいきたい。

 もともと医師出身。かつて理事をつとめた全日本民主医療機関連合会(全日本民医連)は、韓国の医療関係者との交流がある。昨年秋の朝鮮通信使のユネスコ世界記憶遺産化実現と今年の平昌五輪など、あらゆる面での交流が一層進むようにしていきたい。

 北朝鮮の核・ミサイル開発問題については、「北東アジア平和協力構想」を提案しているが、絶対に紛争を起こさないとういう枠組みをつくる。6者協議の対話による北の核・ミサイルを止めさせる枠組みを生かしながら、信頼関係をつくる。その構想を進める上でも、日韓両国民間にあるいろんな問題を解決していく。その土台が歴史認識をしっかりともつことだ。


こいけ あきら
 東京都世田谷区出身、東北大学卒。共産党参議院議員。医学士。党政策委員長、副委員長など経て16年4月から現職

何百年も続く交流素直に今も共有したい

福島みずほ氏(社会民主党副党首)
 日本と韓国は隣国であり、日本による植民地支配の時期はあったが、何百年にもわたる緊密な文化的交流をもってきた。日本の中にも多くの「在日」がいるわけだから、もっと友好関係が進むようにと願っている。

 私は韓国ドラマの階伯(ケベク)やトンイ、許浚(ホジュン)などを観て、朝鮮王朝史を知り、百済の扶余に行ったことがある。また、仏像を鑑賞するのが好きで、飛鳥時代の弥勒菩薩と百済の弥勒菩薩が非常に似ていることを知った。同じ人物が作ったかどうかはわからないが、極めて緊密な関係があったのではないかと思う。今度は慶州に行ってみようと思うが、日本の仏教や仏像、いろいろな文化が朝鮮半島からの影響を受けていることを大事にしたい。

 今の天皇が、「桓武天皇の生母が百済の王様の子孫であると『続日本記』に記されていることに、『韓国とのゆかりを感じている』と『ゆかり発言』をされた事実も大きい。朝鮮通信使も室町時代に始まり江戸時代にも続いた。鎖国の時代に、オランダとの交流が出島であったと聞いているが、朝鮮通信使がずっと続き、日本の各地域でいろんなことを日本人に教えたり、深い交流があった。日韓は植民地時代の不幸な歴史をどう克服するかという問題があるが、何百年の交流という長い月日と文化的な交流や人材交流の事実を日本の中で共有していきたい。

 日韓関係を厳しくしているのは、歴史認識であり、日本はそれを克服していかなければならない。私の祖父母は米国に移民して、父はハワイで生まれた。祖父が病死したため、父は赤ちゃんの時に日本に戻って来たが、祖父の弟は「強制収容所」に入れられた。私はスミソニアン博物館で日系米人と米国憲法という展示を90年代に見たことがある。

 国と国との間が緊張関係に陥れば、外国人が緊張関係に置かれる。その意味でも、日本と韓国が対話ができるような関係をつくっていけるような努力をしたい。差別、排外主義が人の心に巣くって広がっていくことは、絶対によくない。日系米人は何も問題がなかったのに、スパイだとか、敵性外国人だというヒステリックな動きの中で収容所に入れられた。いわれなき差別と偏見だが、日本でもそういう排外主義や差別が広がらないように、政治の場も重要だ。

 韓国の文化や映画、音楽が好きと言う人も多いので、民間レベルなど様々な場面で乗り越えていきたい。日韓は最も近い国だから、在日とも韓国からの留学生とも若い世代の交流を進めていきたい。韓国の労働運動や脱原発運動など、ソウル市長が非常に斬新な活動をされていることに、日本の市民も関心が高いと思う。以前に韓国の脱原発運動団体が主催する勉強会に出席したが、韓国自身はいろんな施策をやっている。ソウル市も非正規雇用を正規雇用に変えていこうとしている、給付型奨学金のことも聞いている。女性省があり、男女平等に関して前進させていこうとしている。

◆女性登用など韓国に見習う
 私たちもDV法をつくったが、韓国はその前に家庭内暴力防止法をつくったり、女性の登用について今、非常に取り組んでいる。現代韓国が改革面で先駆けてやっていることは興味深い。韓国も日本もかつて儒教の影響がとても強かったが、韓国は女性国会議員の登用などのダイナミズムの中で社会が動いていると思う。男女平等問題や脱原発問題、非正規雇用問題については、韓国が頑張っていると思う。そういう面を日本がもっと共有したらいい。

 故金敬得弁護士が日本国籍を取得せずに、韓国籍のまま弁護士になる突破口を開いた。今、在日の弁護士が増えた。ヘイトスピーチなどの差別扇動は、在日に対してだけでなく、それが拡大されて日本人も「非国民」扱いされたり、社会的弱者に向けられる。放置しておくと、次は自分に降りかかって来る。「自分がこの社会で恵まれていない」という抑圧やコンプレックスを感じている人が、さらに弱者をいじめている構図だ。そういうことを許さないということを、たくさんの人と連帯していかないといけない。国際結婚も増えているし、在日外国人も増えている。日本がすでに共生社会になっている事実を理解し、明確に差別をなくしていかなくてはならない。

ふくしま みずほ
 宮崎県延岡市出身、東京大学卒。弁護士。参議院議員。03年、社会民主党党首、13年から現職。社会主義インターナショナル副議長

(2018.01.01 民団新聞)
 
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