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<江戸川>公共施設の利用制限…反ヘイト議会決議
「対策法」趣旨踏まえ…東京都内で初

 2016年5月の「ヘイトスピーチ対策法」の成立を受け、東京・江戸川区が同年の第4回区議会定例会席上、道路と公園の占有許可、および公共施設の利用許可の申請にあたって「本邦外出身者に対する不当な差別的言動を行う場合」にはこれを規制するとした新たな条項を付け加える決議をしていたことがわかった。東京都区内では初めてのこと。

民団支部の要望実る

 民団東京・江戸川支部(李鍾郁支団長)の要望を受けた行政と議会の素早い対応の結果だ。

 公園・緑地の占用基準を見ると、従来から騒音などで近隣住民に迷惑をかけないよう求めている。昨年8月からは「本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律第2条に規定する『本邦外出身者に対する不当な差別的言動』を行うときには占用を許可しない」と明記した。

 区の施設予約システム「えどねっと」利用者規約にも昨年10月1日、「ヘイトスピーチ対策法」第2条に規定する「本邦外出身者に対する差別的言動を行う場合」には利用を承認しないとする一文を加えた。

 一方、ヘイトデモを行う際の道路使用許可については公明党の佐々木勇一区議の質問を受けた前田裕爾区総務課長が「警察の許可になりますが、当然のことながら私どもも警察と連携を取りまして対応していきたい」(16年度決算特別委員会、10月3日)と答えている。

 同支部は昨年7月、区議会議長、同副議長および各会派の幹事長を招いて懇親会を開き、「対策法」に罰則規定がないことを指摘し、「民族差別、人種差別を目的とする公共施設の利用許可申請に対する適切な措置を講ずることを求める要望書」を提出していた。

 民団東京本部(金秀吉団長)は「公共施設の使用禁止などを要望していく参考例になる」と都内の各支部に周知した。

■□
<寄稿>各支部が行政へ声を…趙學植弁護士

 先日、東京都江戸川区で、区が管理する公共施設での集会等の許可条件として「本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律第2条に規定する『本邦外出身者・に対する不当な差別的言動』を行わないでください」との条項が加えられました。

 具体的な許可申請を受けて条件を吟味する以前の段階で、一般的前提として、公共施設の利用許可申請に対しては16年5月に成立・施行された「ヘイトスピーチ対策法」が踏まえられるべきとされたのです。

 このことは、民団東京・江戸川支部の皆様が江戸川区議会に対して「民族差別、人種差別を目的とする公共施設の利用許可申請に対する適切な措置を講ずることを求める要望」を粘り強く伝えた成果であり、全国的に見ても非常に画期的なことと思います。

 また、民団東京・江戸川支部が、多様性と国際色豊かな地域社会の住民として同区域に貢献してきた結果ともいえるでしょう。

 「ヘイトスピーチ対策法」が国会で成立したときは、全国の同胞たちが運動の成果を喜びながらも、罰則のない同法がどれほど有効なものかわからずに不安を覚えてもいました。しかしながらその後、神奈川県川崎市や大阪市での「ヘイトデモ」を差し止める司法判断や、今回の江戸川区のような地方自治行政への影響も見られ、やはり同法の制定は意義深いことであったと実感させられます。

自治体にも責務

 地方自治体にも、「当該地域の実情を踏まえた施策を講ずるよう努める」責務があります(ヘイトスピーチ対策法4条2項)。この度の江戸川区では、地方行政がヘイトスピーチ対策法の精神を発揮しました。

 これからも、ヘイトスピーチ・ヘイトクライム・人種差別の根絶に向けた運動は全国各地支部レベルで展開していくことでしょう。

 ヘイトスピーチ対策法等を拠り所にしつつ、地域住民としての各支部の声を地方行政に届けることで、この多文化共生社会がより一層豊かなものになっていくことを期待してやみません。

 (在日韓国人法曹フォーラム会員)

(2017.3.8 民団新聞)
 
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