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<書評>「当然の法理」とは…外国人はなぜ消防士になれないか
 タイトルに「消防士」を持ってきたのが象徴的。消防士こそ「公権力の行使」の最たるものだからだ。どの地方公共団体も外国籍住民に消防士となるための受験を認めていない。こうした公的な国籍差別に法的正当性があるのか。

 外国人にも法の下の平等原則が及ぶことは論を待たない。特に日本社会の構成員である定住者であれば、国籍に基づく区別の合理性は慎重に審査されなければならない。そのうえで撤廃、見直しが必要な公務就任に関する制約にさまざまな角度から検討を加えたのが本書だ。

 とりあげたテーマは地方公務員関係にとどまらない。国家公務員一般職採用試験でも「公務は多種にのぼり、そのすべてについて一律に外国人の就任を拒否する根拠は認めがたい」としている。最高裁が任命を拒否している調停委員、司法委員しかり。人権擁護委員、民生委員、児童委員、日本学術会議会員など「外国人はダメ」の一言で思考停止状態に陥っている人たちに再考を促している。

 公益社団法人自由人権協会のなかの「外国人の権利小委員会」が2010年以来分析、検討してきた成果をもとに補足、補充を加えた。田畑ブックレット(田畑書店、03・6272・5718)1400円(税別)。

(2017.8.2 民団新聞)
 
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