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人間賛歌の映画「一陽来復」…在日3世が監督
映画のポスター
東日本大震災 被災者に寄り添う
ドキュメンタリー「一陽来復」3月から公開


 東日本大震災から6年。かけがえのない肉親を失いながらも、けなげに前を向いて生きていこうとする市井の人々を追ったヒューマンドキュメンタリー映画「一陽来復(いちようらいふく)」(81分、心の復興映画製作委員会)が完成した。監督は在日3世の尹美亜さん(42)。制作プロデューサーを経てこれが初の監督作品となった。

 「一陽来復」とは「冬が去り春が来ること。悪いことが続いたあと、ようやく物事がよい方に向かうこと」(デジタル大辞泉から)。東日本大震災からの「心の復興」がテーマだ。

 映画化にあたっては津波や地震、原発事故によって甚大な被害を受けた宮城県石巻市・南三陸町、岩手県釜石市、福島県川内村・浪江町の各地で約100人に取材した。いまも癒えることのない傷は心の奥深くに隠して見せず、その表情は不思議と明るい。カメラは一人ひとりの表情を追い、東北の美しい自然とともに震災後に生まれたたくさんの希望や幸せを映し出す。

 映画のポスターにも使われたリサトちゃんは宮城県南三陸町で暮らす。5歳、けなげな表情が印象的だ。3歳で始めたそろばんが大好き。パパは津波の犠牲となった。ママに怒られると写真の中のパパに助けを求める。ママは「時間が解決するとは思わないけれど、いつか、父親のことを笑って話せるときがくるはず」と気丈に語った。

 福島第一原子力発電所から30膳内に位置する福島県川内村ではワイン用のぶどう栽培が進んでいる。ぶどうには放射線が移行しないという。汚染された土地でも安心して栽培できるのだ。商工会長の井出茂さんは「自分たちは被害者、電力会社が原因者という対立構図ではなにも解決しない。だから復興はパートナーとして取り組むのだ」と語る。

 そのほか様々な境遇の人々が登場するが、軸になるのは石巻の夫婦。津波で最愛の子どもを失くしてもなお、支え合い、一歩一歩前に進む姿が映し出されている。映画全体で共通するのは東北の人の優しさとたくましく生きる力。人間賛歌の作品だ。

 撮影期間は2016〜17年春まで約10カ月間、延べ60日以上。尹監督は「出演者が見て辛くなるような映画にはしたくなかった。あえて相手が苦しいと思うことは聞かなかった。私と私のチームを信頼し、語ってくれるのを待った」と話す。

 復興庁「心の復興」事業の補助を受けて制作した。文部科学省特別選定。3月3日から東京のヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国で順次公開の予定。

 問い合わせは平成プロジェクト(03・3261・3970)。

(2018.01.01 民団新聞)
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