地方本部 HP 記事検索
特集 | 社会・地域 | 同胞生活 | 本国関係 | スポーツ | 韓国エンタメ | 文化・芸能 | 生活相談Q&A | 本部・支部
Home > ニュース > コラム
読みたいウリ絵本<35>泣く子も黙るこわい干し柿
文と絵 パク・ジェヒョン 訳 おおたけ きよみ 出版社 光村教育図書
干し柿の入ったスジョングァ=クリゴカフェ提供
 韓国の人たちは野菜と果物を本当にたくさん食べます。そんな韓国の人たちが好んで食べる果物の代表格といえば、やはり柿でしょう。もちろん乾燥させてつくられた干し柿も、お正月や秋夕などの名節やチェサには欠かせませんよね。
 
 そうそう、干し柿といえばこのお話。今回は干し柿が大活躍?する、むかし話絵本『とらとほしがき』を紹介しましょう。
 
 むかしむかし山奥に大きなトラが住んでいました。
 
 ある日、長い昼寝から覚めたトラは、うまいものを食おうと山をおりていきました。山のふもとに着いたときには、もうすっかり真っ暗。ウシ小屋のある小さな家を見つけます。
 
 「ようし、あのウシを食ってやろう」
 
 トラがウシに近づくと、部屋ではお母さんが、泣いている赤ん坊をあやしていました。
 
 「泣くのはおよし。坊やの泣き声を聞いて、オオカミがくるわよ」
 
 でも、赤ん坊は泣きやみません。トラは赤ん坊が、オオカミをこわがっていないと思いました。
 
 お母さんは、また、いいました。
 
 「泣くのはおよし。坊やの泣き声を聞いて、クマがくるわよ」
 
 でも、赤ん坊は泣きやみません。トラは赤ん坊が、クマもこわがっていないと思いました。
 
 お母さんは、また、いいました。
 
 「泣くのはおよし。坊やの泣き声を聞いて、トラがくるわよ」
 
 でも、赤ん坊は泣きやみません。トラは「わしが少しもこわくないようだ」と、がっかりしました。
 
 そのときお母さんが、赤ん坊に何かをあげました。 「泣くのはおよし。さあ干し柿よ」
 
 赤ん坊が泣きやんだのをみて、トラは考えます。
 
 「いったい、干し柿とはどんなヤツなのか。あの赤ん坊が泣きやんだということは、わしより強くておそろしいヤツにちがいない」 トラは干し柿がくる前に山に帰ろうとします。ちょうどそのとき、ウシを盗もうと泥棒がしのびこんできました。泥棒はトラをウシとかんちがいして、さっと背中に飛び乗りました。
 
 「干し柿が、わしを食おうとしている!」
 
 トラは必死に逃げだしました。途中、泥棒は木の枝につかまってトラから逃げましたが、トラはうしろもふり返らず走り続け、二度と村へはおりてこなかったというお話です。
 
 この絵本をつくったパク・ジェヒョンは、延世大学のフランス文学科を卒業したあとカナダに渡り、ハルモニからくり返し聞いたこのお話でデビューしました。
 
 実はこの絵本は、原題が「THE TIGER AND DRIED PERSHIMMON」というカナダで出版されたものなのです。
 
 干し柿といえば、このむかし話のほかに、もうひとつ頭に浮かぶものがありますよね。そうです。干し柿の入った、生姜とシナモンがスパイシーな韓国の伝統茶、「スジョングァ(水正果)」です!
 
 スジョンガは、暑いときに冷やして飲むものという印象がありますが、実はお正月にもよく飲まれるのですよ。新年のあいさつに訪れた人のためにたくさん用意してふるまう、おもてなしのお茶なのです。
 
キム・ファン(絵本作家)
 
(2016.1.1 民団新聞)
 
最も多く読まれているニュース
新しい地平切り拓く若手在日同胞...
「在日」のあなたに…いま何をしているか朴沙羅 神戸大学・大学院国際文化学研究科講師◆これまでの生き方・現在の研究テーマ...
済州に「在日村」構想…在日3世...
次世代教育の場願い 済州島の魅力をまるごと語らうシンポジウムが12月17日、東京・千代田区の在日韓国YMCA9階国際ホールであった。...
韓日友好どう進める…日本与野党...
 今年は「韓日共同宣言」から20周年の節目の年に当たる。昨年秋には、韓日の民間組織が共同申請していた朝鮮通信使がユネスコの世界記憶遺...
その他のコラムニュース
民団は何をめざすのか<下-...
就任要件すべて緩和が筋「青年・学生」「地方」焦眉の課題◆国籍条項開放、根強い拒否感 民団が在日同胞の大統合に踏み切った。そして、...
訪ねてみたい韓国の駅<23...
スキー競技と観光の玄関口 いよいよ平昌オリンピックが開幕した。この週末は、人気種目の1つである、スキージャンプ・ラージヒル個人が...
民団は何をめざすのか<下-...
闘いが変化生んだ…多様化した社会に対応へ韓国籍への執着 筆者もその一人であるが、韓国籍に対する執着は尋常でない。当...

MINDAN All Rights Reserved.