掲載日 : [2019-02-27] 照会数 : 7022
3・1独立運動、忘れてはならない歴史…韓日の相互理解めざして企画展
[ 「3・1独立運動を考える」(高麗博物館) ]
3・1独立運動の記憶をたどる
100年前の3・1独立運動の記憶をたどる企画展が在日韓人歴史資料館(李成市館長、韓国中央会館別館)と東京・新宿の高麗博物館で開催されている。歴史認識をめぐる韓日両国のへだたりを少しでも埋め、相互交流と友情がさらに進むよう企画された。
独立記念館と共催…在日韓人歴史資料館
在日韓人歴史資料館は韓国の独立記念館と共催しての「特別展」。
企画展示室に当時の写真、史料、記録画を含む解説パネル30枚を時間軸に沿って並べ、韓日2カ国語で解説した。東京での朝鮮人留学生による2・8独立宣言に大きな影響を受け、韓国全土に奔流となって広がっていった3・1独立運動の流れと当時の背景がよくわかる。
「エピローグ」と題したパネルには「両国の真の発展のためには過去の歴史に対する反省とこれを通じた和解をなしとげなければならない」と記した。
姜徳相前館長の著書など関連書籍も閲覧できる。6月29日まで。入場無料。在日韓人歴史資料館(03・3457・1088)。
日本人の視点で構成…NPO高麗博物館
高麗博物館の企画展示は「植民地支配した末裔(日本人)」の立場から「3・1独立運動100年を考える」構成。資料写真をもとに作成したパネル24枚は内容も充実していて、分かりやすい。
昨年6月にゆかりの場所を現地踏査した。メンバーの一人は、西大門刑務所の一室、壁一面が収監者の顔で埋め尽くされているのを見て「こんなにも多くの人が獄につながれていたんだということを肌で感じてしばらく動けなかった」と感想を記した。同じく青柳純一さんは「すべてが辛い」と言葉を詰まらせた。
見学者の書き記した一口コメントに「支配への抵抗は人として当然! 近くて遠い国には再びなりたくない」というものもあった。
6月23日まで。開館は12~17時。月・火曜日休館。入館料400円(中高校生200円)。高麗博物館(03・5272・3510)。
(2019.02.27 民団新聞)