韓国政府は1970年代に入り、国家的プロジェクトとしてセマウル(新しい村)運動を推進した。「勤勉・自助・協同」という旗印のもと、立ち遅れた農村地域を近代化することが主な目的であった。道路や河川、橋梁、電気、上下水道、水利施設などの社会インフラを拡充し、森林緑化を推進した。また、所得増加を目的とした様々な事業を展開し、多くの成果が上げられた。
民団はセマウル運動に全面的な支持を表明し、組織的な支援活動を展開した。
1973年から総括的な計画のもとに日本全国の地方本部や支部が韓国のセマウル部落と姉妹結縁を結ぶようにした。その結果、77年まで148のセマウル部落と姉妹結縁を結んだ。また、組織を挙げて募金活動を行い、結縁集落に伝達した。
森林緑化事業について、民団は73年から在日同胞60万人が故郷に木を植えようという趣旨で「セマウムシムキ(新しい心を植える)運動」を推進した。その結果、76年まで4年間で約163万本が植えられた。
民団の組織的な活動以上に、在日同胞は個々にそれぞれの故郷で支援活動を展開した。70年代は在日同胞の母国寄付活動の最盛期といわれている。
支援事例の数が非常に多く、散発的に行われているため正確な統計は定かではないが、全国各地で道路と橋の整備、村の集会所建設、電話、電気、水道の開設、学校建設と奨学会の運営、精米所や畜舎の建設、果樹や桜の植樹などが行われた。
また、地域ごとに道民会を結成し、植樹事業など様々な郷土支援活動を展開し、現在まで継続している。