掲載日 : [18-08-09] 照会数 : 10332
「王仁博士顕彰公園」オープン…霊岩郡が韓日友好「百済門」建造
[ 公園門にあたる「百済門」は霊岩郡が全額負担して建造した ]
「上陸伝之地」神埼市内に
【佐賀】「王仁博士上陸伝之地」とされている神埼市志波屋の「鰐神社」一帯が整備され5日、王仁博士の功績を伝える「顕彰公園」としてオープンした。民団佐賀本部から朴弘正団長をはじめとする役員と地元団員10人が参加し、韓国屋台を出して盛り上げた。
敷地面積は6500平方㍍で6月に完成した。総事業費は約3億7000万円。神埼市が自治体の自主的・主体的な取り組みで先導的なものを支援する地方創生拠点整備交付金を活用した。
駐車場から進むと、入り口に「百済門」がそびえたっている。この門は松本茂幸・神埼市長が王仁の生家など遺跡のある霊岩郡に自ら足を運び、郡守に「霊岩遺跡にある百済門と同一の門を公園門としてつくってほしい」と要請して実現した。伝統の瓦や木柱の調達、技術者の現地派遣などの経費2億ウォンはすべて霊岩郡が負担した。
園内には韓日の人士が揮ごうした文字を有田焼の磁器質の陶板に焼き付けた「鍾(しょう)よう千字文碑」(高さ約3㍍、横約17㍍)がある。開園式典で松本市長は「市と霊岩郡の友好の証しとして後世に受け継がれていく施設になる」とあいさつした。
日本書紀などによれば、王仁博士は348年、応神天皇の招請により来日し、日本に初めて漢字と儒教を伝えたとされる。神社には博士の上陸を連想させる「王仁」の文字が刻まれた祠がある。91年ごろ駐福岡総領事館の文化担当者の調査で発見され、霊岩郡との交流に発展した。