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東京の狛江第一中学校(樋口豊隆校長)は19日、特別支援学級で学ぶ生徒たち(1〜3年)が取り組んでいる和太鼓の練習に、韓国で国楽を学び、現在、民団中央本部組織局局員の趙基哲さんを招き、チャンゴと和太鼓を通じた交流会を持った。
多摩地域にある中学校の特別支援学級の生徒たちが劇や合唱など、日頃の練習の成果を発表する「劇と音楽の会」(2月10日、多摩市のパルテノンホール)を目前にした合同練習。
今回の交流は「国籍は違っても人間の本能的な何かを呼び覚ますのは打楽器。韓国の打楽器に触れて、生徒たちの世界を広げてあげたい」という樋口校長の強い思いで実現した。
初めに生徒13人が3曲を披露。最初は緊張していたものの、生徒たちはこれまでに地域の高齢者施設を訪問したり、地域の行事などに参加。これらの活動に対して「立派な行いをした」と東京都教育委員会から表彰状(2014年度)を受賞したほどの腕前だ。締太鼓と大太鼓を叩く音は勢いがあった。
演奏終了後、趙さんは「表情、感情、呼吸を合わせることが大切」「打楽器は強弱をつけて叩くと心に響く」などの具体的なアドバイスを行った。質問の時間では、恥ずかしがる生徒に向かって「そんなに人気がないんだ」と笑わせて場を和ませた。
後半は趙さんが「三道ソルチャンゴ」を披露。力強い音色と見事なバチさばきを初めて見た生徒たちは食い入るように見つめていた。演奏後、生徒たちから「強弱がはっきりしている」「素晴らしい演奏で最高です」などの感想も。和太鼓とチャンゴのコラボレショーンでは、息のあった演奏を行った。
趙さんはあいさつで、「人間はお互いに分からないと理解できない。今日、皆さんはチャンゴという楽器を見たので、これからどんな韓国人ともつながれる。伝統を守るため、そして交流のために練習してくれたのがありがたい」と語った。
(2017.1.25 民団新聞) |
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