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| 前列右から李大淳韓日協力委員会委員長、中曽根元首相、4人目が呉公太中央団長
| 中曽根元首相らが出席
韓国の国務総理を2度務めた金鍾泌氏の書籍『金鍾泌証言録』の日本語版(新潮社刊)出版にともなう報告会が4日、都内で開かれた。主催は公益財団法人世界平和研究所(佐藤謙理事長)。内外の報道関係者のほか、民団中央本部の呉公太団長や韓日・日韓協力委員会の会員ら70余人が出席した。
佐藤理事長は「金元総理は韓国政界の重鎮であり、日韓国交正常化に尽力された。本書は韓国の中央日報の連載を日本語に翻訳したもの。800ページに及ぶ貴重な歴史的大書だ」と紹介した。
続いて金元総理と親しい世界平和研の中曽根康弘元首相は、「戦後の日韓の歴史は、金元総理を抜きにしては語れない。歴史を紐解く上でも貴重な証言録だ。日韓の不幸な歴史を知る者として、私たちはともに戦後の両国関係を、未来に向けて歩まねばならぬとの思いで政治を行ってきた」とした上で「金元総理もまた、韓国戦争の廃墟から一日も早い祖国の発展をめざして、対外折衝に当たられた。日韓交渉の厳しい過程で、国家を超えた人間的なつながりと信頼が生まれた」とふり返った。さらに「日韓関係の発展を願ってきた同志的な政治世代にとって、この書を日本に紹介することは、金元総理の思いに応えるものである。一衣帯水の日韓両国は、東アジアの歴史を共有していく運命にある。不幸な歴史を乗り越え、アジアの安定と平和とともに世界の平和に貢献する意思をわかちあうことが、両国の宿命だ」と語った。
韓日協力委員会の李大淳委員長は金元総理が報告会に寄せたメッセージで「韓日両国は地政学的にも歴史的にも、相互協力に基づく共存・共栄こそが、世界の平和にも資するという信念のもとに62年にいわゆる『金・大平メモ』をつくり、国交正常化の契機にした。半世紀が過ぎた今も両国間の友好増進と共存繁栄は続いているが、昨今は暗雲が立ち込めている。こういう時期だからこそ、両国が過去を乗り越えて、未来志向的な姿勢で連携することが求められている」と伝えた。 (2017.12.08 民団新聞) |
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