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【ソウル】在日同胞母国修学生会が12月に再建されることが決まった。実現すれば活動を休止して以来、約10年ぶりとなる。今年6月に発足したばかりの再建準備委員会では14日まで3日間の日程でソウル市・江華島で在日同胞母国修学生の親睦を兼ねた研修会を開き、連帯を確認しあった。12日の国際教育院での開会式には60人が参加した。
後輩たちの受け皿
準備委「悩み一緒に解決」
母国修学生会再建準備委員会のリーダーを務める鄭榮誠君(成均館大4年)は、「母国修学生たちの様々な経験や教訓など共通する部分をわかちあい、これから修学生活にやってくる後輩たちの助けになるよう、会を立ち上げようと思った」と話す。
同準備委員会のメンバーの一人、陳龍一君(中央大4年)は、「卒業する前に後輩たちのためにも会をつくりたかった。まだ母国修学生会というものをまったく知らない学生たちがほとんどだが、15人のメンバーが修学生会再建のために力を合わせて頑張っている」と強調した。
再建準備委員会の中心メンバーは、すでに母国での生活を数年間体験している。同じ学校に通う在日がいればお互いに励まし合うことができるが、孤立している在日も少なくないという。李隆司君(成均館大4年)は、「母国修学生の80%が大学を途中で辞めてしまう現状をどうにかしなければならないと思った。母国生活での悩みや問題をいっしょに考え,解決していきたい」と語る。
研修会では「在日学生の未来」をテーマに檀国大学の金容雲教授が特別講義、民団中央本部の鄭夢周事務総長が韓国強制併合100年にちなみ「歴史の克服のために」と題して講演した。このほか、研修期間中に江華島での歴史探訪ツアー、国立墓地参拝なども行われた。
母国修学生会は、88年のソウルオリンピック前後には数百人の会員を擁し、修学生たちの互助、親睦などを中心に活発な活動をしていたが、時とともに活動が停滞していった。今回の再建設立の動きに寄せる母国修学生たちの期待は大きいものがある。
母国修学制度は民団の後継者育成策の請願を受けた韓国政府が62年3月、在日同胞子弟の中から国費留学生11人を募集したのが始まり。77年からは「留学」から「修学」に名称を変更した。
(2010.11.17 民団新聞)
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