インターネットヘイト…国レベルの対応を大阪市が要望へ |
【大阪】インターネット上のヘイトスピーチを抑止するため、サイト運営者から投稿者の氏名などを取得して公表できる条例の制定について諮問した大阪市に対し、市ヘイトスピーチ審査会(会長・坂本茂樹同志社大学法学部教授)は17日、「地方公共団体ではなく、国レベルの法律による対応が必要だ」と答申した。
理由は表現の自由を定めた憲法や電気通信事業法に違反するためだという。被害者の権利回復のため、大阪市が投稿者に関する必要情報をプロバイダーなどから任意に提供してもらい、被害者に提供するとしても、地方公共団体レベルでは対応に限界があり、実効性が期待できないとしている。
代案としてはプロバイダーから自治体に情報が提供されるよう、電気通信事業法に特例を創設することを国に働きかけるか、被害者が訴訟を起こしたとき、プロバイダーに投稿者情報の保存を義務づけるなどを盛り込んだ。大阪市は答申を尊重し、国に要望する意向を明らかにした。
(2018.1.31 民団新聞) |
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