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苦境支えた日本人支援者…韓国・朝鮮人元BC級戦犯展
自ら展示品について解説する李鶴来さん(左)
 韓国・朝鮮人元BC級戦犯の抱える「不条理の記憶」を伝える写真パネル展が5日までの1週間、東京・千代田区立九段生涯学習館「九段ギャラリー」で開催された。死刑を含む戦犯として処罰された仲間の名誉回復と補償を求めている「同進会」(李鶴来会長)と2つの日本人支援団体が共催した。

 植民地下にあった韓半島から徴用された同胞が、なぜ戦犯に問われなければならなかったのか。写真パネルと資料100余点からは当事者のやり場のない怒りが伝わってくる。

 こうしたなか、個人として元戦犯を支援した日本人も複数いた。故今井知文さん(開業医)もその一人だ。今井さんは外国人が日本人として戦犯に問われたことを知って驚き、経済的に困窮していた同進会のために私財を抵当にして事業資金200万円を貸し付けた。同進会はこのお金を元手にタクシー会社を起業し、仲間の働き口を確保した。

 李会長は「当時の200万円はいまの2000万円、いやそれ以上の価値があったかもしれない。今井先生は私にとって育ての親だ」と振り返った。会場には「過去を忘るる者は必ず過去の過ちを繰り返す」としたためた今井さんの色紙が展示されていた。

 シンガポールのチャンギー刑務所で教誨師を務めた関口亮共さんの遺族からは、韓国・朝鮮人元BC級戦犯から送られてきたハガキ、手紙が寄せられた。死刑囚・趙文相氏が遺したガリ版刷り手記などとともに最近になって関口さんが住職を務めた川崎市の天台宗長明寺本堂で発見された。

 このほか、「応援する会」代表の内海愛子さんが提供した「スガモ・プリズン」の配置図や刑務所内で発行された巣鴨壁新聞『喫茶室』(1955年4月1日創刊)も来場者の注目を集めていた。壁新聞はポスターの裏面に手書きされており「歴史的メッセージ」となっている。

 遺族で「2世会」の会長を務める朴来洪さんは「李鶴来のおじさんはすでに92歳。残された時間はわずかしかない。この問題を緊急に解決していただきたい」と会場で声を振り絞った。

(2017.11.8 民団新聞)
 
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