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在日本大韓民国民団 民団新聞バックナンバー
わが街、ウリ支部<2>

大阪・南大阪支部



金辰一・南大阪支部支団長

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生協活動を展開!
大阪府・南大阪支部

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 大阪の二大繁華街の一つ「ミナミ」(難波)を擁する支部だ。

 同支部では昨年9月から生協活動の一環として「韓国を味わおう」を合い言葉に、団員向けの韓国物産販売を開始した。

 大阪の生協活動は、大阪韓国人生活協同組合として組合員(団員)に対する損害保険などを展開してきた。同支部に設置される南大阪生活協同組合でも同様の業務を取り扱ってきたが、今回はモデルケースという立場で韓国物産の販売を開始したわけだ。

 韓国の海苔、冷麺、春雨、ミョンテなど様々な韓国物産を扱う。団員からの注文を受けて宅配便で配達するシステムだ。始めたばかりだが、市価の2〜3割安という値段に団員の評判も上々だという。

 一方、支部役員から「婦人会の力がなければ」という声が上がるほど婦人会も全面的にバックアップしている。支部の会員だけでなく周辺支部にまで販売網を広げている。府下の36支部にも拡大していく意向だ。

金辰一・南大阪支部支団長

 仕入れは支部独自で韓国まで買い付けに行く。これが安さの秘密だという。韓国国内の価格変動など市場調査も、現地の人脈を利用して細かく情報収集する。

 昨年末の売れ筋は、甘鯛3尾、チョギ5尾、春雨、ワラビをパックにした「元旦法事用お供えセット」だ。手軽さと必要不可欠な食材のパックが受けた。

 そもそも生協活動を本格的に実施したのは、支部の運営を団費だけでまかないたいという考え方からだ。民団の基本財政である団費だけで活動しているのは全国的に見てもまれ。ほとんどが財政不足を訴える。

 不足する財政を埋めようと言うのが第一番目のねらいだ。

 金辰一支団長(50)は二世。「二世、三世の場合、『民団は何をやってくれたのか』という思いがある。生協活動を展開することで団員への取り組みを進めたい」と当然、団員サービスという観点に重い比重を置く。将来的に活動が充実すれば「団費が必要ない、あるいは軽減できる」状況を達成したいと意気込む。

 財政難↓活動資金がない↓活動停滞↓団員の信頼欠如―という形態はとりたくないと言う。逆に団員サービスをすることによって団員との意思疎通を図り、団費収入が増えている状況を強調する。

 団員サービスの一環として「民団南大阪支部だより」を発刊した。支部行事を団員に広報するためだ。また昨年から浪速区と中央区の区民まつりにも参加した。

 二世を中心とする支部役員の結束は固い。生協活動を通じて団員サービスを充実し、団員との接触が増えることによって民団活動への理解は広まりつつあるようだ。


結束力が強い南大阪支部の役員

◆南大阪支部の略歴

 49年6月に民団南支部として結成後、56年7月に浪速支部に分割。4年後の60年5月に両支部が合併して南大阪支部が誕生した。浪速区の繁華街・難波を含む浪速区と中央区という大阪の中心部を管轄とする。団員は2400世帯と大阪では中堅支部だが、全国的に見れば大支部といえる。

(2000.01.01 民団新聞)



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