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2002W杯・決勝戦開催都市

高秀・横浜市長に聞く



在日同胞のボランティアを
期待すると語る高秀・横浜市長

 2002年のFIFAワールドカップ(W杯)を共催する韓日両国の主要都市で、大会成功に向けた市民的ムードが盛り上がりをみせている。決勝戦が行われる横浜市の高秀秀信市長に準備状況や抱負を聞いた。


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在日同胞の活躍期待
通訳などのボランティア要請

 1992年7月の正式立候補から7年。埼玉県との激しい招致レースの末、決勝戦開催が決まった。大会を成功させることで韓日両国の一層の友好促進を図りたいと高秀市長は期している。

 「2002年W杯は『日韓親善交流の歴史的チャンス』でもあります。これから双方、いろんな打ち合わせで交流があるわけです。プレイベントも双方でやる。サッカーを中心としたスポーツ交流や様々な交流など、日韓共催を最大限に活かす具体策を考えていきたい」と話す。

 横浜市は日本国内最大、7万人を収容する横浜国際総合競技場を抱え、1万7000人以上の宿泊客を収容できる多様なホテル設備がある。同競技場は新幹線「新横浜」から徒歩約10分の至近距離。大会本部、国際放送センター、メーンメディアセンターを設置できる施設もある。インフラ面では国際都市横浜らしい充実ぶり。

 一方、世界各国・地域からの観戦客を迎える歓迎体制づくりも着々進んでいるという。特に民団神奈川県本部を含む市民ボランティア組織への期待が大きいようだ。

 「韓国の人たちもたくさん来ると思う。温かく迎え、案内するためにはまず言葉の問題がある。通訳ボランティア50人ほどの登録を団長さんにお願いしている」という。

 ただし、高秀市長が在日韓国人に期待しているのはただの通訳ボランティア・スタッフではないようだ。「言葉で話しかけるだけでなく、主人として国際都市、横浜をアピールしていただきたい。韓国から来た人たちに対しては、韓国の人の家にホームステイしていただくのがぴったり」と述べるなど期待も大きい。残る課題は運営の要ともいうべき安全の確保だという。

 「サッカーをやるときはトラックに人工芝をかぶせるので、専用競技場としては問題がない。人が飛び越えて来られないトレンチもある。ただし、観客席と選手の間が少し遠い。観客席を前に出すのかどうか、座席を増やすのかどうかも含めて今後の検討課題ですけれどね」。

 高秀市長は最後に「アジア人によるアジアの大会を全世界にアピールしたい」「両国民が協力してこそ大会を成功に導くことができる」と強調、在日同胞への期待が大きいことをうかがわせた。

(2000.01.01 民団新聞)



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