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民団と総連、農楽でスクラム

神奈川県の祭りに合同チーム



本番に向け練習に励む、民団と総連の合同農楽隊

■3月開催の「あーすフェスタ」

 【神奈川】神奈川県で3月に開かれる多文化共生の祭典に地元の民団と総連両本部が所属団体の枠を超えた合同の農楽隊を編成、ステージに立つことになった。1月30日に神奈川韓国会館で行われた第1回合同練習には双方から10人余りが参加、早くも息のあったところを見せていた。

 今回の祭典は、外国籍住民と地域社会が交流を深め、相互の協力関係を作りあげていくことを目的としている。名称は「あーすフェスタかながわ2000」(同実行委員会主催)と題して3月四・5日の両日、横浜市栄区の地球市民プラザで開催される。

 実行委員会(実行委員長、竹口秀夫県民部長)には、県の呼びかけに応えてNPO法人「民団国際協力センター」(民団神奈川県本部)と総連神奈川県本部、横浜華僑総会、神奈川県国際交流協会の4団体が加わった。


■県が橋渡し役

 実行委員会の下に各部会が構成されており、昨年夏から内部で企画内容を煮詰めてきた。合同農楽隊出演は「ホール・イベント部会」(部会長、安享均民団神奈川県本部事務局長)で決まった。安事務局長は「外国籍県民という立場では民団も総連も同じ。拒否反応はなかった。これも長年の積み重ねがあったからこそ」としみじみと話す。

 合同農楽隊は民団側が20代の青年会メンバーを中心に構成。総連側は30代前半の主婦層が多く参加している。本番では総勢20人余りで「嶺南農楽」を演奏する予定。


■本番に向け合同練習にも熱

 30日の初練習を前に双方リーダーは楽譜や演奏シーンを収めたビデオを交換するなど、綿密な打ち合わせを重ねてきた。それだけにメンバーは初顔合わせながら、この日は和気あいあいのうちに練習が進んだ。


■双方、「同じ仲間…楽しみだ」

 総連側のチームリーダー役、゙和仙さん(35)は「今日の初練習を楽しみにしていた。友人からもとてもいいことと激励された」と述べた。一方、民団側のソウ壽昭さん(25)=青年会川崎支部会長=も「同じ仲間との意識」でやっていると話している。合同農楽隊は4、5の両日、1階プラザホールで9カ国14団体(予定)が競演する民族芸能ステージに立つ。

 このほかにも、崔洋一監督をゲストに招いて「月はどっちに出ている」の上映とトークショー(4日、5階映像ホール)、世界各国の音楽・舞踊などの体験及び料理教室などを盛り込んだワークショップも。会場の周辺では世界の飲食物を楽しめる屋台も立つ。

 4日午後1時開会。基調講演「多文化共生社会と子どもの未来」(西原鈴子氏、東京女子大学現代文化学部教授)の後、「どう進める、国際理解教育」と題したシンポジウム。翌5日は東京、川崎、京都から代表を招いての「拡大外国籍住民会議」を開催する。

 「あーすフェスタ」についての問い合わせは同実行委員会、電話045(210)1111(内線3748〜3750)まで。

(2000.02.02 民団新聞)



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