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韓日合作のホラー映画「うずまき」

韓・米・日・香・台で同時上映



SFXを駆使した「うずまき」の一場面

 韓日合作で製作された初のホラー映画「うずまき」(Higuchinsky監督)が、今月から来月にかけて日本、韓国、香港、台湾、米国の5カ国で公開される。日本では11日から全国東映系122館での上映が決まっている。韓国でも40館で同時上映されるという。韓日合作映画が、国境を超え、これだけ大がかりな規模で上映されるのは初めて。

 今回の合作は、韓国政府が昨年9月に発表した文化開放第二弾を受けて実現した。新基準では韓国の資本が20%以上入っており、メーンスタッフとキャストに韓国籍者が加わることなどが条件。「うずまき」は新基準をクリアした合作第1号となる。

 韓国側はスターマックス社が全体の20%を出資、企画、脚本の段階から制作に関わってきた。日本側からは小学館、TOKYO・FM、東映ビデオなどが出資、製作委員会を構成している。このほか「リングウィルス」(「リング」の韓国版)で大ヒットを飛ばした若手演技派女優、シン・ウンギョン(26)がテレビ局のレポーター役で出演しているのも話題のひとつ。

 映画の原作となったのは恐怖漫画家、伊藤潤二氏の長編「うずまき」(小学館「週間ビッグコミックスピリッツ」、九八〜99年連載)。山間の小さな町、黒渦町で次々に発生する「うずまき」をめぐる怪現象を最先端のコンピューターグラフィック技術を駆使して映像化した「新世紀怪奇シネマ」。

 ホラーを韓日合作のテーマに選んだのは、韓国での綿密なマーケティング調査に基づいている。韓国国内では映画ファンの主流を形成しているのはティーンエイジャーだが、これらの層の心をとらえるのは「恐いもの」「泣けるもの」「感動もの」だという調査結果が明らかになっている。「リングウィルス」の大ヒットも調査結果を裏付ける格好となった。

 韓国、米国、香港、台湾では3月25日から上映される予定だ。

(2000.02.02 民団新聞)



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