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"メル友"たちにエール



 旧正月も過ぎ、名実共に新年がスタートした。昨年末に巷で大騒ぎしていた、いわゆる「2000年問題」も、世界を脅かすような大きな問題は無く、どうやら無事に過ぎ去っていこうとしている。

 ここ数年のインターネットブームに合わせて、パソコンによる情報通信やマルチメディアが驚くような進歩を遂げている。パソコンはもはや一家に一台、生活必需品として普及しつつある。

 「文書は手書きがいい」と抵抗していた近代器機音痴のオヤジや主婦層さえも、時代の流れには逆らえず、パソコンにチャレンジする時勢だ。

 初めてインターネットにつなげたときの感動、数時間の奮闘の末、ようやく初メールに成功したことを誇らしげに語る"初心者"たちの顔は、まるで鉄棒の逆上がりが初めて成功した子どものようだ。

 Eメールの活用によって仕事や生活に大きな広がりが生まれる。世界の何処にいてもパソコン上で再会出来るからだ。Eメールの文通仲間「メル友」は世界に広がっていく。

 本紙のホームページにも多くのEメールが寄せられる。旅券申請の手順から、韓国語講座の場所、同胞どうしの結婚の場、差別問題、教育問題、就職、母国修学、韓国料理の場など、韓国や在日同胞に関するあらゆる問い合わせや訴えだ。

 中には、韓国の俳優のファンレターの送り先を訪ねる人もいる。それは日本国内だけではなく韓国や他の外国からもやってくる。

 一つひとつ読むと、それぞれが「在日」として生きていくための情報を求めている。

 世代の移り変わりとともに在日同胞子弟らの民族意識が薄れていると言われている昨今だが、寄せられるEメールを見る限り、まだまだすてたもんじゃない。(J)

(2000.02.09 民団新聞)



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