民団新聞 MINDAN
在日本大韓民国民団 民団新聞バックナンバー
「韓国ブーム」効果で気軽さ増す

朝鮮総連同胞の訪韓団3月出発



■□
寒食母国訪問団・3月27、28に出発
若手や女性の参加急増

 民団では今年も朝鮮総連傘下同胞を対象にした寒食母国訪問団を実施、3月27、28の両日、各空港からソウルに向け出発する。「生き別れになった韓国の肉親との再会を」と、1975年以来継続して実施している同事業は、これまでに約五万人の朝鮮総連系同胞が故郷の韓国を訪れた。

 「せめて生きているうちに故郷の姿をこの目で」と数10年ぶりに祖国の地を踏む一世世代層はもちろん、「祖父母の国をこの目で見てみたい」という二・三世世代層の参加が増えている。特に昨年は韓国が日本人の海外旅行先の1位になったように、空前の「韓国ブーム」という効果もあり、若手世代層や女性たちの参加希望者が増えている。「思想をこえて故郷を見る」事業として、民団では一人でも多くの総連同胞の参加を呼びかけている。

 今年の寒食母国訪問団は第1陣が3月27日、第2陣が28日、成田、関空、福岡、名古屋、仙台などの各国際空港から11地区に分かれて出発する。

 寒食は冬至から105日目にあたる韓国の祭祀日で今年は4月5日。旧盆にあたる秋の「秋夕」と共に韓国の墓参りの季節だ。

 母国訪問団は各地区ともに3泊4日の公式日程で、ソウルに到着後、38度線の近くにある「臨津閣」、「統一展望台」をはじめ市内観光を行う。2日目からは景福宮、民俗村、望郷の丘(在外同胞の共同墓地)、独立記念館などを観光し、3日目は韓国の古都、慶州を見学し、翌日釜山で解散する。

 ここ数年は日本でも韓国旅行ブーム。とくに昨年は日本人の韓国訪問数が史上初の200万人を突破し、日本人の海外旅行国第一位となった。また、2年後には最大のスポーツイベントである、サッカーのワールドカップ(W杯)が迫っていることもあり、88年のソウル五輪以上の「韓国ブーム」となっている。ここ数年は女性客や若い世代の訪韓が広がっており、若者たちにも人気だ。

 この効果が母国訪問団にも表れており、最近の参加者はこれまでの50年ぶり、60年ぶりに故郷を訪れるという一世世代から、親子や兄弟、アベックで参加する二・三世世代の朝鮮総連同胞が増えている。

 民団ではここ数年来、同事業の全国統一開催として春の「寒食」と秋の「秋夕」の2回を実施してきたが、今もなお参加希望者が後を絶たない。

 最近では地方単位や若手世代層だけを対象にした小規模母国訪問団も実施している。

 日本に住む朝鮮総連同胞を対象に、日本と韓国に離ればなれになった肉親の再会の企画として、民団が1975年から推進している母国訪問団はこれまで、5万2000が参加している。

 参加申し込みは最寄りの民団へ。

(2000.02.16 民団新聞)



この号のインデックスページへBackNumberインデックスページへ


民団に対するお問い合わせはこちらへ