民団新聞 MINDAN
在日本大韓民国民団 民団新聞バックナンバー
辛野乃の短期母国修学記<5>

どこの国から来ましたか



 クラスには約10人の生徒がいる。もちろん、色々な国から来た人がいる方がおもしろい。何とかしてお互いの共通語である「韓国語」でコミュニケーションをとろうとみんな必死だ。アメリカやドイツ同胞それぞれの特性も分かる。

 クラス発表の日、さてどんな人がいるかと楽しみにしていたが、残念ながら私のクラスは全員日本出身者だった。

 後で分かったことだけれど、文法学習が中心となる1、2級では、出来る限り出身国別にクラス分けされるそうだ。漢字圏と英語圏、さらに漢字圏は日本組と中国語圏に分けられる。母語とする言語の文法に配慮しての措置らしい。

 「学校内ではなるべく韓国語で話しましょう」という注意を受けても、クラスメイトは全員同じ国から来た人たち。どうしてもそれぞれの国の言葉で話すことが多くなってしまう。

 でもそんな事態にあせりを感じているのはみんな同じだ。最近ではLanguage-Exchangeというシステムを利用する人が多い。

 これは例えば、日本語を学びたい韓国人との「共同学習」のこと。学校の掲示板にはパートナー募集の張り紙が出ているし、出会いの場として新村の繁華街には「かけはし」という喫茶店もある。

 私にとってなによりもありがたいのは、毎日山のように出される宿題を手伝ってもらうこと。そして、気の合う友人になれれば一緒に旅行したりノレバン(カラオケ)やビデオパン(カラオケのような個室でビデオを見ることが出来る)へ行ったりと韓国生活がより楽しくなるはずだ。新村には遊びの誘惑もたくさん揃っている…。

(2000.03.08 民団新聞)



この号のインデックスページへBackNumberインデックスページへ


民団に対するお問い合わせはこちらへ