民団新聞 MINDAN
在日本大韓民国民団 民団新聞バックナンバー
安重根義士の遺骨を祖国へ

新資料発見で埋葬位置特定



◆中国、北韓に協力呼びかけ

 日本帝国主義の韓半島侵略を阻止しようとハルビン駅で伊藤博文・初代朝鮮総督を射殺し、旅順刑務所で銃殺された安重根義士の遺骨を発掘し、祖国へ返還する活動が本格的に実施される展望だ。

 今年2月に安義士の埋葬に関する新たな資料が東京で見つかったことを受けて本国で「安重根義士遺骨発掘委員会」(共同議長・咸世雄天主教神父など)が構成され、遺骨が眠る中国と安義士の生まれ故郷の北韓に協力を呼びかけることになった。理解が得られ次第発掘作業にかかる。

 これまで安義士が埋葬された墓地を特定することができなかったが、新たな資料は、ある程度埋葬場所を特定できるもの。安義士に関して研究を続けてきた在日同胞の宋栄淳さんと斎藤充功さんの協力によって発見された。

 宋さんと伊藤さんは安重根義士遺骨発掘委員会の東京事務局を担当する。

 宋さんらによると、旅順監獄の囚人墓地は1万5000坪にもおよび安義士が埋葬された場所を特定するのは難しかったという。

 今回の資料の発見で、約1000坪以内の調査で終わるのでは、という。安義士の遺体は寝かせて埋葬する寝棺に安置されているといわれ、中国式の座らせて埋葬する座棺とは明確に区別できるという。

 遺骨発掘委員会では近々、代表が中国と北韓を訪問し、発掘への協力を求めることになっている。

(2000.03.22 民団新聞)



この号のインデックスページへBackNumberインデックスページへ


民団に対するお問い合わせはこちらへ