10日、午前に電撃的な南北首脳会談の開催が発表されたことに対し、民団(金宰淑中央団長)は同日、支持・歓迎する声明文を発表した。また、在日同胞の各界からも史上初の首脳会談の実現を期待する声が寄せられた。
声明文では「70万在日同胞を代表し、歴史的な南北首脳会談の開催決定を熱烈に支持、歓迎する」としながら、金大中大統領が就任以来一貫して推進してきた対北韓「包容(太陽)政策」が実ったものだと金大統領の忍耐心を持ち続けた努力を高く評価。
さらに、半世紀以上にわたる民族の分断によって重なってきた相互不信感と敵対関係が首脳会談によって解消されていくものと期待を込めている。
声明文の全文は以下の通り。
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歓迎声明文(全文)
4月10日、韓国統一部は金大中大統領が、朝鮮民主主義人民共和国・金正日国防委員長の招請により、6月中旬に平壌で南北首脳会談を開催すると発表した。これは、去る3月9日の金大中大統領の「ベルリン宣言」を受け入れたもので、本団は70万在日同胞を代表し、今回の歴史的な南北首脳会談の開催決定を熱烈に支持、歓迎するものである。
この間、金大中大統領は就任以来、一貫した忍耐と誠意を持って対北包容政策を推進し、南北平和共存、平和交流、そして将来の平和統一のためあらゆる努力を尽くしてきた。このたびの南北首脳会談開催決定はその成果であり、私たちは高く評価するものである。
南北首脳が一堂に会して首脳会談を開催することは、半世紀以上にわたる南北分断以来、初めてのことであり、私たちは韓半島の冷戦終結と平和定着に向け、大きな契機となる首脳会談の成功を祈念してやまない。
本団では、南北首脳会談が実現されることによって、50余年間の相互不信と敵対関係が解消されることを強く期待している。このたびの南北首脳会談の決定を契機に、本団は韓半島の平和定着に一層寄与すると同時に、在日同胞社会の和解と統一に向けて一層の努力をしていくものである。
2000年4月10日
在日本大韓民国民団
中央本部団長 金宰淑
(2000.04.12 民団新聞)
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