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古瓦でしのぶ韓日交流の跡

李進煕教授が所蔵資料整理
和光大のコレクション



 東京・町田市の和光大学人文学部芸術学科で収蔵してきた韓国、日本、中国にまたがる貴重な考古資料「寺門(てらかど)古瓦コレクション」百五十一点が同図書館梅根記念室で一般公開されている。

 コレクションは高句麗、百済、新羅時代の遺物に始まり日本の奈良以前から平安時代、近世の瓦まで系統的にそろっている。これだけのものを一つの大学で所蔵しているのは、東京大学の建築学教室を除いてほかにはないという。

 白鳳期から奈良時代にかけての瓦は複数の花弁模様が浮き彫りになっており、韓国と密接な文化的交流があったことがはっきり見て取れる。所蔵資料の真価を再発見し昨年夏から整理にあたってきた史学者の一人、同芸術学科の李進煕名誉教授(考古学・日朝関係史)は「日本の瓦は朝鮮のものとストレートにつながっている。日本の瓦の研究を進めるうえでも役立つ」と話している。

 コレクションは都内で歯科医院を開業していた故寺門七郎氏が、一九六〇年代から十年間かけて日本全国を回り、精力的に集めたものを遺族が寄贈した。

 李教授は「この寺門コレクションを軸にし、核にして、これに朝鮮高麗青磁片や粉青砂器片を加え、体系的な資料館が作れたらすばらしいですね」と期待している。二十八日まで。

(2000.04.26 民団新聞)



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