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「北韓拉致被害者の救出を!」

2千人集い全国集会



 北韓による日本人拉致問題の解決を図る「横田めぐみさんたちを救出するぞ!第2回国民大集会」が4月30日、東京・日比谷公会堂で開かれ、@金正日政権に対し、拉致を国家的犯罪と認め、被害者全員を速やかに家族のもとに返すA日本政府は拉致被害者の帰国が実現するまで政府レベルの経済援助は一切行わず、金政権が日朝交渉で誠意を見せない場合は経済制裁を実行する―などのアピールを採択した。

 集会には拉致被害者の7家族12人をはじめ、昨年を上回る2000余人が全国から結集したほか、韓国から被害者2家族も駆けつけた。主催者団体の一つ、「北朝鮮による拉致」被害者家族連絡会の横田ジ代表は、「日朝交渉が7年半ぶりに開かれたが、拉致問題の解決なくして妥協はない。解決の一番大きな力は国民世論の後押しだ」と力強く開会宣言した。

 続いて父親の崔宗錫さんが航海中に拉致された崔祐英さんと夫の安承運牧師が中国の延吉市で宣教中に拉致された李廷順さんが挨拶。崔さんは昨年の第1回集会に参加した後、韓国での組織づくりに奔走し、今年2月に「拉北者家族会」を結成した。454人が拉致されている韓国内の16家族を網羅している事務局長として、「政府は南北首脳会談の主要議題に拉致問題を取りあげ、この機会に国民を連れ戻して」と涙ながらに訴えた。

 拉致家族のシンポジウムでは、日本政府や国会議員の北韓への対応に不信感が飛び出す中、司会の櫻井よしこさんが「拉致被害者や北に帰った在日朝鮮人と日本人妻の存在を忘れず、声をあげることが命を守る道へとつながる。民主主義、人道主義で前進しよう」と呼びかけた。

 このほか、北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会を代表し、佐藤勝巳会長の時局講演の後、「地方議員の会」の土屋敬之会長(東京都議会議員)が、全地方自治体に問題解決のための陳情を、と強力に働きかけようと締めくくった。

(2000.05.10 民団新聞)



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