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シドニー五輪、開幕まで1カ月

韓国、トップ10の座守るか



初のメダルをねらう野球は
24人中23人がプロ選手というまさに
「オールスター・ドリームチーム」だ

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韓国、金メダル12〜19個有望
マラソン、南北アベックVに期待

 シドニー五輪(日本時間9月15日〜10月1日)まで一カ月。20世紀を締めくくる今大会は南北首脳会談の成功に伴い、南北韓の同時入場や金大中大統領、金正日国防委員長も参観するものと見られ大きな注目を集めている。84年のロサンゼルス大会以来、韓国は世界のトップ10を誇示し、スポーツ強国としてその名を轟かせており、はたして韓国は何位になるのか注目される。韓国のメダル有望な種目を追った。


◆総合7位めざし

 韓国は84年のロサンゼルス大会で10位を確保して以来、88年のソウル大会で4位(金12、銀10、銅11個で総合四位)、92年のバルセロナでは7位(金12、銀5、銅12個)、アトランタ(96年)では10位(金7、銀15、銅5個)とスポーツ強国の座を誇示している。

 シドニー五輪で韓国選手団は、出場資格を手にした22種目(137細部種目)277人(8月9日現在)で構成する。

 総合7位以内をめざしており、金メダルは12〜19個程度を目標としている。

 有望なのは男子マラソン、アーチェリー、射撃、レスリング、柔道、体操、テコンドなどだ。


今のところ「敵なし」の
アーチェリーはメダル独占が固い

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マラソン

 前大会、あと一歩のところで金メダルを逃し銀メダルを獲得した男子マラソンの李鳳柱(30・三星電気)の金メダルが期待されている。98年のアジア大会や今年2月の東京国際マラソンでも貫禄の優勝を飾っており仕上がりも上々。持ち前の実力を発揮すれば金メダルは確定。

 注目されるのは、昨年スペイン世界陸上選手権の女子マラソンで優勝した北韓の鄭ソンオク(26)がシドニーでも実力発揮するかだ。南北男女アベック優勝となれば20世紀最後のオリンピックフィナーレを南北で飾ることになる。ただ、北韓は鄭の出場を発表していない。


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野球

 初のメダルをめざす野球ではプロ野球オールスターを結集した「ドリームチーム」で臨む。名実ともに歴代最強チームとなる。韓国プロ野球連盟もそのため五輪期間中、ペナントレースを中断する挙国体制。

 プロ野球の韓国シリーズを九度制覇した金ウンリョン監督がチームを率いる。

 百五十〓台の剛速球で2年連続最多勝利王の〓ミンテや具デソン、林チャンヨンなど韓国を代表する豪華な投手と、昨年五十四本の本塁打王、李承ヨウ、梁ジュニョクの強力打者、俊足の朴ジェホンらで構成する。レスリング

 歴代五輪で韓国の“メダル生産種目”のレスリング、アーチェリー、バドミントン、柔道などは世界にスポーツ強国韓国としての名を轟かせた種目でもある。

 韓国建国後、オリンピック初の金メダルを獲得したレスリング(梁正模・76年モントリオール大会)は今もなおメダル常連としてその名を残す。

 かつてはフリースタイルを得意としていたが、1990年代からはグレコローマンスタイルを得意とする韓国だ。

 シドニーでも54〓級の沈グォンホ(28)をはじめ、58s級の金インソプ(27)、69s級の孫サンピル(27)が有望だ。


若手の成長著しいサッカーは
まずはベスト8進出をめざす

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アーチェリー

 ロサンゼルス大会以来、敵なしの韓国アーチェリー。アトランタでは2個の金(女子個人及び団体)を獲得したが、シドニーでは全四種目制覇をねらっている。

 盧リョンミ、20歳の金ナンソンと女子高生の尹ミジョン(17)が物怖じしない戦士だけに、金メダルはほぼ確定的だ。


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バドミントン

 バルセロナとアトランタで連覇したバドミントンは個人よりも複式で実力発揮。男子複式は昨年の世界選手権(5月・デンマーク)と全英オープンで一、二位を独占した。混合複式も同じで現在、世界最強レベルで、順当に行けば金メダル確実だ。


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柔道

 アトランタで2個の金メダルを獲得した柔道だが、シドニーでは確実視できる選手が見あたらす、金メダル0も考えられる。

 一度は引退したものの、現役復帰した女子63s級の鄭成淑(28)に期待したい。パリ国際オープンで優勝するなど実力はまだまだ枯れていない。


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テコンドとその他

 今回から正式種目となった韓国国技のテコンドでは、世界選手権チャンピョンなど男女ともに2個ずつが有望だ。

 このほか、アトランタ五輪銀メダリスト、体操の呂洪哲(跳馬)、フェンシングの金ヨンホ、サイクルの趙ホソンらが金メダル有望だ。

(2000.08.15 民団新聞)



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