民団新聞 MINDAN
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民主平統諮問会議・日本地域協議会

金宰淑会長のあいさつ



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同胞社会の統一めざし
朝鮮総連と対話・交流へ

尊敬する日本地域諮問委員と貴賓のみなさん!

 北は北海道、南は沖縄まで、日本全国からこのように多数の諮問委員に参席いただき、心より感謝申し上げます。また、日夜、祖国の繁栄と平和統一実現、そして、在日同胞社会の発展へ先導的な努力を傾注しているみなさんに心より敬意を表します。

 本日、この意義深い民主平和統一諮問会議・第九期日本地域会議を主導していただく、金ミンハ首席副議長、そして、多忙の中ご参席いただいた崔相龍駐日大使に、日本地域諮問委員を代表して深く敬意を表します。


尊敬する諮問委員のみなさん!

 私たちは去る6月15日、金大中大統領と金正日国防委員長の歴史的な首脳会談を大きな感動の中で見守りました。私たち70万在日同胞は、分断55年の壁をこえ、南北が戦争をせずに、途絶えた民族の情愛を呼び覚まし、和解と協力を土台に交流していこうという「南北共同宣言」を熱烈に支持しています。

 さる8月15日の光復55周年を期して、1000万離散家族の再会がスタートし、南北閣僚会議を通じて、人道的、経済的交流が本格的に進められています。

 これこそ、わが民族が苦難の20世紀の歴史にピリオドを打ち、21世紀の新たな歴史の章を刻む「偉大なはじまりの一歩」なのです。

 今、わが民族は南北が力を合わせ、民族の底力を発揮し、21世紀の世界化時代を導く民族として飛び立とうとしています。


諮問委員のみなさん!

 私たち在日同胞は韓民族の一員として、祖国の歴史と同じ流れの中で、恨(ハン)の20世紀を過ごしてきました。日帝植民地統治によって、強制的に、またやむなく渡日し、解放後も祖国の分断と「6・25韓国戦争」によって、異国の地、日本でも民団と朝鮮総連に分かれ、対立と抗争を繰り返してきました。


尊敬する諮問委員のみなさん!

 今、私たちは20世紀の苦難を浴びた民族史と同胞史をふり返り、逆境を乗り越えてきた民族の底力と在日同胞の活力を土台に、南北和解・協力時代を迎えた祖国の平和統一課業に積極参与していきましょう。

 特に私たちは、在日同胞の和合と交流を促し、在日同胞社会の統一を推し進めていきます。

 さる6月15日、私は民団中央本部団長として、南北首脳会談を契機に在日同胞社会は分裂と対立を止め、和合と統一をめざしていく時期が来たと考え、「無条件に、そして虚心坦懐に対話していこう」と、朝鮮総連に対して提議をしました。

 在日同胞の和合と交流、そして祖国統一に寄与していくという熱望は、誰にも否定できない、時代の要請なのです。

 これに対し朝鮮総連は8月24日、民団中央本部を訪れ、和合と交流のための協議機構の設置などを含めた「提議書」を持ってきました。

 同提議書に対し本団は9月11日、朝鮮総連中央本部を訪問し、今後の対話と交流を具体的に実施していくために「回答書」を提示しました。

 これに対する朝鮮総連の積極的な対応を私たちは期待しています。

 今後、朝鮮総連との対話と交流を通じて、私たちは祖国の平和定着と南北交流の力になる事業を、ともに論議していき、北韓に対する支援問題も検討していきます。

 それだけでなく、在日同胞の権益擁護へ共同歩調を取って努力していきます。

 そうしながら21世紀の早い時期に在日同胞社会の統一を成し遂げ、在日同胞の新しい未来を開いていきます。


尊敬する諮問委員のみなさん!

 新1000年を迎え祖国がつねに発展し、南北和解時代を率いていく金大中大統領の健勝をすべての諮問委員とともに祈ります。

 民主平和統一諮問会議・日本地域協議会
  会長 金宰淑

(2000.10.05 民団新聞)



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