民団新聞 MINDAN
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10月のマダン、各地で盛況

民族色豊かに「同胞団らん」



10月22日に高麗神社で開かれた
民団埼玉本部の10月マダンで、
民族楽器の演奏に
わらなって踊る同胞

■□
高麗神社に1000人、鳥取では総連と合同で

 一世から四世まで、世代を超えた在日同胞の親睦を図ろうと、民団創団の10月に合わせて行われている「10月のマダン」が、今年も全国各地で多彩に開かれている。

 各地では、運動会、カラオケ大会、野遊会など、スポーツや文化色たっぷりの雰囲気で「秋の同胞団らん」の1日を楽しんだ。

 チャンゴ、ドラ、ケンガリといった、韓国の民族楽器による爽快な演奏が響くなか、2002年サッカー・ワールドカップ(W杯)韓日共催のムード盛り上げや、金大中大統領のノーベル平和賞受賞を祝う企画もめだった。


■□埼玉

歌や踊り満喫、韓国料理屋台も

 【埼玉】文化の秋たけなわの22日を前後して全国で「10月のマダン(広場)」が開催された。22日には民団埼玉県本部(白台欽団長)主催のもと、渡来人ゆかりの地である埼玉県の「高麗神社」で老若男女1000人の同胞らが集い、民族色たっぷりの“おまつり”を楽しんだ。

韓国式すごろく「ユンノリ」を
楽しむ同胞(埼玉の10月マダンで)

 境内の中庭に作られたマダン(広場)には「祝!金大中大統領ノーベル平和賞受賞」と書かれた横断幕が掲げられ、参加者全員の「マンセー(万歳)」の声でオープニングを飾った。

 各支部婦人会による焼き肉、チヂミ、トック、ピビンパなどの韓国料理屋台のほか、青年会が準備したわなげでオリニたちを楽しませた。

 チャンゴやチン、ケンガリといった韓国の伝統楽器によるサムルノリや農楽、民謡などの民俗芸能リズムが響きわたる中、韓国料理を味わいながら会場のあちこちで「乾杯」のかけ声が響き、同胞の宴がみられた。

 民族舞踊、農楽、サムルノリなどの演奏を楽しんだほかカラオケ大会や綱引きなどでお年寄りからオリニまで世代をこえた同胞が輪になって「同胞だんらんの日」を堪能した。


■□三重

ドームに800人、運動会で汗

 【三重】民団三重県本部(姜勝煕団長)の10月のマダン・親子運動会が22日、市内の霞ケ浦「4日市ドーム」で家族連れの団員ら八百余人が参加して各種競技に汗を流した。鄭燦源駐名古屋総領事、井上哲夫4日市長、中川正春衆議院議員、大韓体育会中北本部の金南守会長らも駆けつけ、団員交流を見守った。

 オリニからお年寄りまで年代別に分かれて、おなじみの徒競走など運動会形式で進められた。また今年も民団の指導で農楽を学んでいる塩浜小学校の児童21人による湖南右道農楽が披露され、大きな拍手を受けた。

 また、今年初めて朝鮮総連に正式に参加を呼びかけた結果、朝鮮総連三重県南勢支部常任委員会の朴三浩委員長ら数人が駆けつけ、一緒に楽しい1時を過ごしていた。

 運動会最後の抽選会では二百六十におよぶ豪華電化製品が当たるとあって、抽選会を楽しみにしていた団員も固唾をのんで発表を見守った。見事当選して満足そうな笑顔と、はずれて残念な様子が交錯する中、団員交流のマダンにそれぞれ満足していた。


韓国民謡などが次々と飛び出し
盛り上がりを見せた
西東京のカラオケ大会

■□西東京

カラオケの音、会館にこだま

 【西東京】民団西東京本部(李権団長)の「10月のマダン」は昨年に続き、団員有志が自慢ののどを競う「カラオケ大会」となった。22日、同本部会館で行われ、参加者100人中、26人が舞台に立った。

 出演者は拍手と声援を受けながら韓国民謡や日本の歌謡曲などを次々に披露、民団と婦人会の役員ら5人の委員が審査にあたった。委員の一人によれば「10月のマダン」の趣旨から歌唱力よりも全体の雰囲気を重視したという。この結果、東京―ソウル往復航空券が賞品としてつく「特別賞」は梁良順さんに贈られた。 なお、婦人会西東京本部ではこの日のため、テーブルいっぱいに心づくしの韓国料理を並べた。


■□鳥取

160余人が焼き肉に舌鼓

 【鳥取】民団鳥取県本部(黄栄奎団長)では22日、西伯郡のフィールドアスレチック場で朝鮮総連鳥取県本部(朴井愚委員長)と合同の「祝6・一五共同宣言支持鳥取県同胞の集い」を開いた。

 最高齢の83歳から幼児まで双方八十余人ずつが参加した中、バーベキューに舌鼓を打った。またチャンゴのリズムにのってノレや舞踊で同胞同士の交流を深め「祖国統一に寄与しよう」と誓い合った。

 姜俊馨駐神戸総領事も駆けつけ、交流に喜びの意を表した。

 6日の鳥取県西部地震の後だけに、被災者も交えて「みんなで元気を出そう」と励ますためのねらいもあった。

 鳥取ではすでに、9月10日の荒金鉱山同胞犠牲者慰霊祭を民団と総連が共催しており、同胞交流の集いを開くことでも合意していた。


■□京都

民族芸能団が参加者に好評

 【京都】民団京都府丹後支部(林長澤支団長)は22日、宮津市内の民宿で「丹後のマダン」を行った。過去3回は野外での焼き肉パーテイーを「マダン」として位置づけてきたが、今年は趣向を変えて韓国から民族芸能団を呼んだ。好評で参加者は70人と昨年を20人ほど上回った。

 同支部は山間の過疎地で民族文化に触れる機会が少ないため、団員のためにと役員らが企画した。民族芸能団は在日同胞のためにとボランティアで歌や踊りを披露した。

 また、たまたま舞鶴港に寄港していた韓国の海洋大学生7人も飛び入り参加して歌を披露した。

 参加者は婦人会丹後支部の会員らが用意した韓国料理を食べながら、舞台を楽しんだ。

(2000.10.25 民団新聞)



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