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韓国最大手の現代自動車

日本上陸の準備整う



 韓国最大手の自動車メーカー、現代自動車の日本現地法人・ヒュンダイモータージャパン(千葉県印西市、金鎮秀社長)はこのほど、来年1月からの日本販売を前に、販売・サービス網の整備にめどを付けたと発表した。


ミニバンの「トラジェ」は7人乗りのゆったりスペースだ

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来年1月から販売スタート
まず、SUV・ミニバン・セダンの3車種

 現代自動車が日本市場に参入するのは、現代自動車のグローバル戦略の一環。すでに世界197カ国に五百五十万台を超える輸出実績を持ち、昨年にはGM、ダイムラー、トヨタなどを追いかける世界七位の販売実績を達成している。近年も北米市場での販売は好調だ。

 これらの実績を踏まえて来年1月、198番目の輸出国として日本市場に進出する。成熟した日本市場進出に当たって、現地法人のヒュンダイモーター・ジャパンが掲げるのは、競争力と高品質、性能の追究だ。


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初年度目標は5000台

 参入は当初の予定通り、SUVの「サンタフェ」、ミニバン「トラジェ」、セダン「エラントラ」の3車種。初年度販売目標を5000台に設定した。当面は3車種を投入するが、今後の車種については日本市場の状況を見ながらフレキシブルに対応する構えだ。

 目標を裏付ける販売網に関しても、大都市を中心とした40の販売会社と全国をカバーする整備工場80カ所の全国120拠点のサービス網構築にめどを付けたことを発表した。


SUVの「サンタフェ」は若者に人気を呼びそうだ

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万全のアフターサービス
全国120拠点を準備

 日本市場で真価が問われるのは、整備、点検などアフターサービスだ。120カ所の拠点を通じて修理、点検、車検などユーザーに質の高いサービスを提供できると自信を見せている。

 また、品質管理に関して、納車前の点検(PDI)を日産陸送に委託した。韓国からの輸送期間は二、3日と短く、輸送ダメージは最小限に押さえられるが、レベルの高い日本市場向けに実績のある日産陸送に委託することによって完璧性を求めた。

 一方、修理などにかかわる迅速な部品供給についても在庫管理をヤナセに委託した。これも日本市場を見据えた選択だ。

 このようにヒュンダイでは、日本市場参入に当たって修理、整備、部品供給などアフターサービスを重視した体制を取っている。


セダン車「エラントラ」は落ち着いたデザインがポイントだ

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若年層にターゲット
魅力的な価格?12月に発表へ

 肝心の商品、すなわち自動車に関しても自信を持っている。特に、自動車を持つこと自体がステータスでなく、性能と価格、品質で購買物を選択する20代から30代に購買層を絞って設定した。これによって、自動車の性格付けが明確になり、購買層に魅力ある車種を供給できる。

 価格についても、購買層を若年層に絞ったことから、ヒュンダイは「魅力ある設定を準備する」と表明している。販売価格は12月上旬に発表される。価格の設定について、現在日本のユーザーやディーラーからの情報を集めて総合的に検討中だというが「価格の常識を変える」というだけに、日本車にはないバリュー・フォー・マネーが期待される。

 現在の北米市場での好調な売れ行きを含めて、ヒュンダイでは日本市場でも自信を深めている。

(2000.11.08 民団新聞)



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