民団新聞 MINDAN
在日本大韓民国民団 民団新聞バックナンバー
日本市民と同胞が共生の集い

愛知と大阪、ふれあい交流で一体感



日本市民ら含め延べ3000人が集まった
愛知コリアンフェスタ

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愛知コリアンフェスタ
「在日知って」と多彩に広報

 【愛知】日本市民に在日韓国人の存在をもっとよく知って欲しいと青年会愛知県本部(趙鐵男会長)は5日、名古屋市内の繁華街近くの公園でコリアンフェスタを開催し、延べ3000人以上の市民や同胞らでにぎわった。

 同フェスタは今年が3回目。地域の日本人に在日韓国人の存在をアピールしようと企画された。

 市内で最も人通りが多い公園「セントラルパーク・もちの木広場」には特設ステージと韓国料理や民芸品、観光案内などのブースが設けられた。天気予報に反して秋晴れとなる中、買い物途中の市民が訪れ、ノリ、キムチなど韓国の物産やチヂミ、キンパプ、トックなどの料理に舌鼓を打っていた。婦人会が準備した手作りキムチも好調に売れ行きを伸ばしていた。

 また、観光案内のブースも人気で、買い物の途中で立ち寄ったという女性は「今頃は寒いのですか?季節的にはいつ頃がいいのですか」などと質問する人たちがつめかけた。

 ステージでは、青年会員によるサムルノリ、福田奈々さんのW杯応援ソング、テコンドー演舞などが人気を呼んだ。中でも色鮮やかな韓服のファッションショーでは大きな拍手とカメラの放列ができた。

 ほとんどが在日3世という青年会員が舞台に上がり、「私たちは税金も払っているし、地域に貢献するために地方参政権を求めています」など在日同胞側からのアピールも行われた。

 サムルノリの音に誘われて家族連れで立ち寄ったという男性は「在日韓国人の存在は知っていたが、身近にいないと思っていた。名古屋にもこんなに多くの人がいてビックリ」と語りながらも「地方参政権は認められるべきでしょう」と語っていた。

 同本部は地域住民として共生したいという思いと、日本社会で在日韓国人の存在が知られていない実態にくさびを打ち込みたいと一昨年初めてフェスタを開催した。

 3回の開催を通じて、日本市民の関心も高まりつつあるなど、着実な手応えを感じているようだ。


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東大阪フェスティバル
多国籍祭りに市民7000人

 【大阪】私の街はアジアの街、私の街は世界の街をテーマに、今年で5回目となる東大阪フェスティバルが5日、布施・三の瀬公園で開かれ、7000人もの市民がアジアの祭典を楽しむとともに、同地域の民団と総連の代表らが南北共同宣言を歓迎する横幕を手にパレードに繰り出して民族和合をアピールした。オープニングは昨年同様、呼びかけ人共同代表の民団布施支部の呉龍浩支団長と総連東大阪北支部の白清和委員長が固く握った手を高く上げ、開会を宣言した。舞台では中国の太極拳やフィリピンの女性グループの歌と踊り、タイ、ベトナムの舞踊が次々に繰り出された。

 出し物の中で一番多かったのは、在日同胞のサムルノリと民族舞踊だ。韓国青年会のサムルノリが、踊りながらまつりの雰囲気を盛り上げると、柏田小学校や今年で50周年を迎えた太平寺小学校の民族学級のオリニらは、チャンゴなどを一生懸命たたいて拍手喝采を浴び、東大阪朝鮮初級学校のオリニもかわいらしい太鼓の舞で魅了した。

 午後からは民団と総連、両婦人会のそれぞれ3支部と青年層で構成するパレード隊が、建国高校のブラスバンド部の行進曲に合わせ、布施駅前から会場までを行進し、市民から声援を受けていた。

 会場は焼き肉やチジミなどを焼くにおいが立ちこめる中、民団中央本部の洪性仁監察委員長や大阪府本部の金昌男団長ら幹部も姿を見せた。東大阪市の長尾淳三市長は「市民の一人として毎年参加している。国際化が進む中で、肌と肌がふれあうことが何よりも大事だ」と挨拶し、衆議院の西野あきら議員も「韓国、中国は一衣帯水の国。ボーダレス時代に国際的な和が大きく広がることを祈る」と語った。

 舞台では韓国婦人会大阪府本部(余玉善会長)のオモニコーラス21人が、合唱を披露した後、フィナーレでは朝鮮女性同盟東大阪東支部のコーラスムグンファや長栄夜間中学校のオモニらと一緒に「ウリエソウォン」を歌った。統一への思いを託す歌に会場は踊り出す人であふれた。

(2000.11.08 民団新聞)



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