民団新聞 MINDAN
在日本大韓民国民団 民団新聞バックナンバー
写真で見る2000年<1>韓国編



共同宣言に署名後手を
握りあい高々とあげる
南北両首脳

◆分断の半世紀…対立から和解・交流へ

■□
歴史的な南北首脳会談で共同宣言

 金大中大統領と金正日国防委員長による歴史的な南北首脳会談が6月13日から3日間、平壌で実現した。14日深夜には両首脳が(1)統一問題の自主的解決(2)連合制案と連邦制案との共通性認定(3)離散家族訪問団の交換(4)経済協力や社会、スポーツ、体育などでの協力交流(5)早期の当局者対話―の5項目からなる南北共同宣言に合意、署名した。

 この歴史的な首脳会談を契機に韓国をはじめ、在日同胞社会でも韓国民団と朝鮮総による交流が一気に加速した。

12月10日、オスローで
行われた授賞式


■□
金大統領がノーベル平和賞

 ノルウェーのノーベル賞委員会は10月13日、2000年のノーベル平和賞を韓国の金大中大統領(74)に授与すると発表した。韓国人のノーベル賞受賞は初めて。授賞理由は「北韓との平和と和解、韓国と東アジアの民主主義と人権の発展への努力」のほか、「日本との和解」もあげられた。

 受賞決定に対し、米・日・中など各国の元首から「平和と自由を愛してきた最もふさわしい人物」と賞賛と祝いのメッセージが寄せられた。

 授賞式は12月10日、オスローで行われ、金大統領は、記念演説で「残りの人生をささげて韓国と世界の人権と平和、そしてわが民族の和解・協力のために努力することを誓う」と約束した。

 授賞式を前後して民団でも中央をはじめ各地で祝賀会が行われた。

韓半島旗を先頭に手を
握り合って入場行進する
南北選手団


■□
シドニー五輪、南北選手団が同時入場行進

 20世紀最後のオリンピック、第27回夏季五輪シドニー大会の開会式が9月15日、スタジアム・オーストラリアで行われ、南北(韓国・北韓)分断後初の五輪南北同時入場行進に、スタジアムを埋めた11万人の大観衆が総立ちとなり、歓声をあげて盛大な拍手を送った。

 南北の選手団は96番目に入場。「コリア」のアナウンスと共にスタジアムに設置された二つの大型画面に、白地に青く韓半島を染め抜いた「韓半島旗」が浮かび上がると、スタジアムから大歓声があがった。

 「KOREA」のプラカードの後、南北合わせて180人の選手らが、民謡「アリラン」の演奏に乗って、「韓半島旗」を掲げた旗手2人と共に、そろいのユニフォームで入場すると、観客は総立ちで拍手を送った。

半世紀ぶりに再会した
南北離散家族


■□
南北離散家族が半世紀ぶりの再会

 「6・15南北共同宣言」に基づく南北の離散家族100人ずつの相互訪問が、8月15日から18日まで行われ、平壌とソウルで半世紀ぶりに家族・親戚と涙の再会を果たした。離散家族相互訪問は、85年9月の南北各50人以来、2回目。

 南北の離散家族訪問団は、それぞれ離散家族100人ずつ。今回の相互訪問では、1人につき家族5人との対面を果たした。しかし、原則として指定会場のみで再会が許され、宿泊所で家族が一緒に泊まることも禁じられた。

 家庭訪問や墓参りは、前回同様、北韓側の拒否により認められなかった。

 11月には第2回目が実現したが、2度合わせてわずか200人の再会。1000万人といわれる離散家族の数字を考えるとあまりにも少なすぎる。首脳会談後の南北赤十字会談では板門店に「離散家族の面会所」を設置することで合意しているが、まだ手つかずの状態だ。

これまでの韓国映画の
イメージを払拭した「シュリ」


■□
映画「シュリ」日本で大ヒット

 日本国内の主要映画館で1月22日から上映された韓国映画「シュリ」(姜帝圭監督、99年)が、他の有力映画を押しのけて観客動員数トップを維持した。

 公開一週目は約10万人を記録、2週目に入ってもこの勢いは止まらず、わずか2週間で観客動員は25万人にも登った。

 銀座、新宿、渋谷の都内主要映画館では行列ができ、上映1時間前にはすでに満席になるほどの盛況ぶり。

 全国に上映館を拡大したが、都内ではほぼ100%近い稼働率を誇った。

 最終的に100万人を突破。韓国映画の新時代を示した。配給会社のシネカノン側も「驚異的、期待以上の成績」と驚きを表明していた。

(2000.12.21 民団新聞)



この号のインデックスページへBackNumberインデックスページへ


民団に対するお問い合わせはこちらへ