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受賞、在日同胞もともに祝う

金団長、総連に交流・対話呼びかけ



民団中央会館で行われた祝賀会

■「メッセージ」実現へ同胞も参与

 南北の和合と交流、韓国の民主化と人権、日本や各国との友好関係構築などが評価され、ノーベル平和賞を受賞した金大中大統領の受賞式を在日同胞もともに祝おう、と民団各地で受賞祝賀会が開かれた。12日には、民団中央会館に中央本部と傘下団体、首都圏の民団役員ら300人が集い、祝賀会が開かれた。

 崔相龍駐日大使をはじめとする韓国大使館関係者や、日本側からも中曽根康弘日韓協力委員会会長、伊藤宗一郎日韓議員連盟会長、越智通雄日韓親善協会中央会理事長をはじめ、公明党の冬柴鐵三幹事長ら多数が参席し、受賞を祝った。

 金宰淑民団中央本部団長は「(ノーベル平和賞)受賞は本国国民と在日同胞だけでなく、日本と世界の人権と民主主義を愛する人々から祝福を受けており、偉大なこと」としながら、「受賞演説で大統領が『余生を民族和合と世界の人権、平和に捧げる』と演説したことは、私たち韓民族と在日同胞が進み行く道を明示したもの。地方参政権実現と民団と総連の対話と交流を広げ、この日本の地で大統領のメッセージを具現させる」と新たな決意を述べた。

 崔大使も「大統領の受賞に対し、日本の多くの方から祝意をいただいている。韓日友好と親善がさらに広がっていくことを期待している」と語った。

 中曽根氏、伊藤氏、越智氏、冬柴氏ら各議員も「死線を乗りこえ、人権と民主化、そして南北首脳会談という偉業を成し遂げた大統領の受賞を誰よりも喜びたい」と賛辞を贈った。

 この後、辛容祥民団中央本部常任顧問の唱和で乾杯し、歓談が始まり、授賞式などのビデオも放映された。


■兵庫・京都でも開催

 【兵庫】兵庫の韓日政財界人士によるノーベル平和賞受賞祝賀会が7日、新神戸オリエンタルホテルで約400人が出席して開かれた。

 これは、金大中大統領のこれまでの業績を称え、ノーベル平和賞受賞をともに祝福しようと、貝原俊民兵庫県知事、笹山幸俊神戸市長、具謨俊民団兵庫県本部団長、崔鐘太兵庫韓商会長ら24人の地元政財界人士が呼びかけ、実現した。

 民団中央本部の金宰淑団長、具文浩副団長のほかに、新1000年民主党の韓和甲最高委員、李姫鎬大統領令夫人の親族ら多数の来賓が見守る中、貝原知事(財団法人兵庫県国際交流協会理事長)は「震災のあとに神戸を訪問し、励ましていただいたことを忘れない。民主主義と人権のために半生を捧げ、日本との関係改善に終始一貫して尽くし、南北和解のために全力を尽くされたことを思えば、ノーベル賞受賞は当然のこと」とあいさつ。

 各界からの祝辞がおくられたあと、崔韓商会長の「ノーベル平和賞受賞はわが民族全体の誇りと認識し、これを機に、兵庫県における韓日親善もより一層促進させよう」という乾杯の音頭とともに、懇親会が開かれた。

 【京都】京都でも民団京都本部(李鉉済団長)が主催して、受賞祝賀会が8日、約250人が参加して京都全日空ホテルで開かれた。

 李団長が「不屈の闘志で民主化闘争を続けてきた金大統領が、20世紀最後のノーベル平和賞を受賞したことは、韓国人として誇りに思う」とあいさつしたのに続き、民団中央本部の金宰淑団長も「これを機に今後もより一層、地方参政権獲得など各種運動を通じ、共生社会の実現に向け、お互いに努力しよう」と呼びかけた。

 組織功労者受賞式では、駐日大使賞に東山支部の朴柱日氏ら10人が、また大阪総領事賞には上京支部の朴渕培氏ら12人がそれぞれ表彰された。祝賀会に先立ち、在日韓国商工会議所連合会の韓昌祐名誉会長による「ピョンヤン訪問報告会」(民団京都本部、京都韓商共催)も開かれ、韓会長は「北も同じ民族、兄弟であり、手をとりあっていけばきっとこの国もよくなる」と実感を述べた。

(2000.12.13 民団新聞)



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