民団新聞 MINDAN
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大阪の2校で民族学級50周年

同胞も日本人も共に学ぶ



民族学級開設50周年を祝う
小路小学校の児童

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生野区の市立小路小学校
「国際理解の教育」20年

 【大阪】大阪市生野区の市立小路小学校(小野尊喜校長、児童数310人)が20日、同小講堂で民族学級開設50周年を祝った。地元の民団生野東支部からは趙文豪支団長が駆けつけた。

 同校民族学級は1950年に開設された。当初は余正文さんが民族講師として孤軍奮闘、教鞭をとっていたが間もなく帰国。第2代の崔昌林さん(故人)が36年の長きにわたって教壇に立ち、今日の民族学級の基礎を作った。

 民族学級の授業と並行、20年前からは日本人児童にも正規の授業として「国際理解教育」の時間をとっているが、これも崔さんの取り組みが正当なものとして認められたため。大阪市内の公立学校で「国際理解教育」に取り組んだのは、小路小が最も早い。

 この日の式典では、民族学級で学ぶオリニと国際理解教育で韓国の文化を学ぶ日本人の児童が一緒になって韓国の歌、踊りなどを発表した。


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若一光司さんが講演
太平寺小・民族学級も50周年

 【大阪】東大阪市立太平寺小学校(置鮎桂次校長)の民族学級も開設から50周年の節目を迎えた。東大阪市内には二十四の公立学校で民族学級・クラブが設置されているが、50周年を迎えたのは同小学校が唯一。現在、1年生から6年生まで83人が学んでいる。

 16日、同校体育館で行われた「記念会」には保護者やPTA関係者、府・市の教育委員会関係者ら多数が駆けつけ、50年間の足取りを振り返った。また、民族学級に通う6年生児童が、歌と踊りを交えながら「大きなかぶ」を披露して大きな拍手を浴びた。

 なお、「誰もが本名で暮らせる社会を」と題して記念講演を行った作家の若一光司さんは「公立学校に3人以上の『在日』がいれば民族学級を設置していくことが望まれる」と民族学級に強い期待を寄せた。民団大阪府本部から駆けつけた鄭炳釆文教部副部長もお祝いの言葉を述べた。

 太平寺小学校民族学級は校区同胞保護者の強い要請を受けて1950年1月16日に開設された。現在、在日同胞の在籍率は全校生徒の3割を超える。

(2001.01.24 民団新聞)



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