民団新聞 MINDAN
在日本大韓民国民団 民団新聞バックナンバー
「国際理解の学習」20年

大阪市立小路小



民族学級開設
50周年式典から

◆民族学級講師の位置づけ確固と

 【大阪】民族学級開設から50周年を迎えた大阪市立小路小学校(小野尊喜校長)は、市内の公立小中学校のなかでいち早く「国際理解の学習」に取り組み、20年近くになる。在日同胞子弟ばかりか、日本人の児童も韓国をはじめとする世界の国々の歴史や文化を学ぶことで互いに違いを認めあい、尊重しあう雰囲気づくりに努めている。

 同小の国際理解学習は、教育課程内の「ゆとりの時間」を活用、各学年毎に年間指導計画に沿って進められている。スタートは同じく4月から。1年生は各学期単位で4時間。高学年になるほど学習時間が増え、5年生になると15時間前後に拡大される。国語の時間に韓国語の持つ響きを学び、音楽の時間には韓国の童謡などを習っている。また、社会の時間には韓日の関係史を学ぶといったぐあいだ。

 これとは別に在日同胞子弟も同じく教育課程内に位置づけられた民族学級で集い、独自のカリキュラムで指導を受けている。

 両者は年1回、全校レベルで開催される「小路マダン」で合流し、伝統文化を一緒になって楽しむ。また、民族学級で学ぶオリニには全校生徒の前で発表する機会があり、交流は活発だ。この結果、同校では、日本人児童の間でも民族学級が特別なものとの認識は薄く、民族学級講師の位置づけも確固たるものとなりつつあるという。

 小野校長は「国際理解教育は人権教育がベースにある。こうして共に学ぶ出会いがとても大切です」と話している。小路小学校の在籍児童数は310人。このうち在日同胞児童は約四割を占めている。

(2001.02.14 民団新聞)



この号のインデックスページへBackNumberインデックスページへ


民団に対するお問い合わせはこちらへ