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金正日氏訪韓の際、平和宣言めざす

金大統領、国民との対話で明示



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南北首脳会談の定例化も提議へ

 【ソウル】金大中大統領は、1日夜にテレビで生中継された「国民との対話」で、金正日・北韓国防委員長のソウル訪問時期について「私が3月に米国に行き、金委員長が4月にモスクワに行くことからして、それ以後になるだろう。いつになるかはもう少し折衝が必要だ」と説明。「政府としてはさほど急がない」と付け加えた。

 同時に「世論調査によると国民の90%が金委員長のソウル訪問を望んでいる。これは共産主義や金委員長を個人的に支持してではなく、お互いに行き来することによって韓半島の戦争の脅威が減少し平和が定着、南北協力が実現すると考えるためだ」と強調、「昨年の南北首脳会談で(答礼訪問を)約束したので来ることは間違いない」と述べた。

 「まだ国民的合意のない状態で、統一を急ぎすぎるのではないか」との質問に、金大統領は「統一は急がない。統一は20〜30年後と展望している。現在はお互いに戦争せず、和解・協力することが目標だ」と説明した。

 これに先立ち、この日創刊55周年を迎えた地方紙との会見で金大統領は「金委員長のソウル答訪の際、冷戦終息のために(南北)平和協定または平和宣言のいずれになるかはわからないが、軍事的問題を含む具体的な合意をめざしたい」と表明。さらに「首脳会談と閣僚会談を定例化するようにし、離散家族再会を含む交流・協力を常例化するために文化・体育交流などを活性化したい」と明らかにした。

 北韓は韓国を排除した米国との平和協定締結を主張していることから、南北平和協定締結実現は容易ではない。このため金国防委員長のソウル訪問時には「平和宣言」のほうが、まだ可能性があるとみられている。

(2001.03.07 民団新聞)



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