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京都韓学・念願の寄宿舎落成

生徒数増加への呼び水に



完成間近の寄宿舎まえで
野球部員ら

 【京都】韓国系民族学校としては唯一の寄宿舎が25日、京都韓国学園(王清一理事長、李虎雄校長)敷地内に完成する。同学園は99年春の硬式野球部発足をきっかけに生徒数増へ3カ年計画で様々な学校改革を進めてきたところ。寄宿舎が完成すれば、甲子園を目指す球児をはじめとして全国から同校を目指す有望な生徒の受け皿となりそうだ。

 同校は慢性的な生徒数減少に悩み、一時は高等学校を閉校することも考えていた。しかし、99年5月に同校硬式野球部が日本高校野球連盟へ提出していた加盟申請が正式に認められたことから甲子園出場を夢見る全国の同胞球児の関心を集めるようになり、入学希望者が増えていった。

 この年、同校では高校1年生向けに「特別進学コース」と「コンピュータクラス」という新しいクラスを創設、300人規模の6年制中・高一貫教育を目指すという学校改革三カ年計画をスタート。同年秋には寄宿舎建設計画も確定した。

 新クラスの創設後は中学卒業後も引き続き同高校へ進む生徒が増えている。ここに地方からの入学希望者も加わり、2001年度は15人増えて130人以上になる見込み。生徒数減少には歯止めがかかったといえる。昨年11月には建設委員会(李隆男・金安一委員長)が発足、募金活動を本格化させている。

 完成間近の寄宿舎は鉄骨3階建て。延べ床面積は525・55平方メートル、建築面積189・28メートル。1階に食堂と寮長室、2、3階の16室では合わせて20人が起居できる。


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資金不足解決へ、募金呼びかけ

 寄宿舎の建設費用は6000万円。これに備品、空調設備などの費用も見込まれ、総額で6500万円ほどになる。李建設委員長をはじめ王清一理事長ら関係者が資金集めに奔走して3000万円余りを確保したが、残り3500万円についてはまだメドが立っていない。

 金安一副理事長は「資金難にもかかわらず着工したのは、野球部の創部と寄宿舎建設で学園の灯を消すことなくここまでこれたから。もうひといき」と引き続き全国各地の同胞社会からの協力を呼びかけている。

 建設賛助金は一口1円だが、金額を定めない大口の寄付金も受け付けている。振り込み先は信用組合京都商銀南支店・普通口座341319、または郵便振り込み00960-1-12401。口座名は双方とも京都韓国学園寄宿舎建設委員会。

 問い合わせは同校075(525)3535へ。

(2001.03.14 民団新聞)



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