民団新聞 MINDAN
在日本大韓民国民団 民団新聞バックナンバー
韓米首脳会談・北韓への疑念表明

米大統領、包容政策は継続支持



 【ソウル】金大中大統領は11日、米国訪問を終えてソウル空港で行った帰国報告で、「今回の訪米で米国の新政権と十分に意見を交換し、韓米間の緊密な協力を維持していけるとの自信をえた」と強調し、「北韓・米関係に対する韓米両国間の意見調整は今から協議していきたい」と明らかにした。

 さらに金大統領は、韓米首脳会談での▽韓米同盟的協力関係の確認▽太陽政策の成果認定▽南北関係での韓国の主導権認定▽第2回南北首脳会談への支持▽北韓・米ジュネーブ合意順守など、5項目の合意を大きな成果だと強調し、「当初設定した訪米目的が達成されたので満足している」と述べた。

 同時に「ブッシュ大統領が北韓に対し多少の疑念を表明したことも事実である」とし、「米国の憂慮が何であるかを把握したので今後の政策樹立に参考にしたい。ブッシュ大統領の考えを北韓にも伝えたい。必要ならばわれわれの助言も伝えたい」と表明した。

 なお、ブッシュ大統領は金大統領との会談後の共同記者会見で、「韓国の『包容政策』(太陽政策)は韓半島の平和と安全に寄与している」と述べる一方で、「北韓の指導者に対し、一定の疑念を持っている」と明言。北韓のミサイル輸出などに強い懸念を表明、「北韓が米国との合意を守っていることが確認(検証)されない限り、北韓との対話再開は急がない」との立場を明らかにした。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


 7日の韓米首脳会談後に発表された5項目からなる共同発表文の要旨は次の通り。

 一、金大中大統領とブッシュ大統領は、韓米安保同盟が根本的に重要であることを再確認し、安保・政治・経済および文化分野での協力を強化し、韓米間の包括的パートナー関係を一層深化させることを確認した。

 一、両首脳は、南北韓間の和解・協力が韓半島の平和と東北アジアの持続的安定に寄与しているということで意見を同じくした。ブッシュ大統領は、韓国政府の対北包容(太陽)政策および南北韓問題の解決における金大統領の主導的役割に支持を表明した。

 両首脳は、第2回南北首脳会談が南北関係および東北アジアの安全保障に肯定的に寄与するものと期待を表明した。

 一、両首脳は、94年の北韓・米ジュネーブ合意継続への公約を再確認し、北韓に対し成功的に合意を履行するために必要な措置を取るよう呼びかけた。両首脳は、北韓が国際社会の懸念を解消するための措置を取るよう促し、対北韓政策において韓米両国間、韓米日三国間の協議と協力維持の重要性に同意した。

 一、大量破壊兵器やミサイルをはじめとする新たな脅威に対処するために、積極的な不拡散外交、防衛システムなど多様な措置を含む広範囲な戦略が必要との認識を同じくし、このために同盟諸国およびその他の関係当事者間の協議が重要であるとの点で意見を同じくした。

 一、両首脳は、韓国の経済改革努力を支持し、韓米の通商懸案を協議するために緊密に協力することで合意した。また、世界貿易機関(WTO)新ラウンドの早期開始を支持した。

(2001.03.14 民団新聞)



この号のインデックスページへBackNumberインデックスページへ


民団に対するお問い合わせはこちらへ