民団新聞 MINDAN
在日本大韓民国民団 民団新聞バックナンバー
民族教育ひとすじ36年

大阪府教委・金容海さんに表彰状



黒川委員長から表彰される
金容海さん(左)

■□
民族学級講師コツコツ36年
在日初受賞・本名教育を高く評価

 【大阪】元民族学級講師の金容海さん(75)=民団中央本部民族教育委員会委員長=が、多年にわたる「在日外国人教育の功績」を認められ26日、在日韓国人教育者としては初めて大阪府教育委員会(黒川芳朝教育長)から表彰された。

 金さんは、「在日同胞児童が民族としての誇りを持ち、堂々と本名を名乗ることが、人間として主体的に生きるための出発点」との信念に基づき大阪市立北鶴橋小学校で1950年から36年間、民族学級講師を勤めた。当時は民族学級に対する周囲の理解は十分でなく、教材も常に不足していた。教室も借りられなかったため、講堂を仕切って一度に100人以上を教えたこともあったという。

 同校退職後も民団大阪府本部の文教部長として府・市教委に民族教育の制度保障を働きかけ、今日の民族学級の基礎をつくった。今回、北鶴橋小民族学級の開設50周年を期して、府教委がこれまでの貢献をたたえることにしたもの。

 金さんは36年間の教職生活を振り返り「よくここまで乗り越えてきた」と感慨深げ。これからも全国の公立学校に民族学級を設置していくよう文部科学省に要請していきたいと述べた。

(2001.03.28 民団新聞)



この号のインデックスページへBackNumberインデックスページへ


民団に対するお問い合わせはこちらへ