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歴史改ざん教科書の不合格を

社民党が文部科学省に申し入れ



「つくる会」の編集した歴史教科書を
批判する土井党首
(衆議院第一議員会館)

 社会民主党(土井たか子党首)は「新しい歴史教科書をつくる会」(西尾幹二会長)が編さんした2002年度使用の中学校歴史教科書(サンケイ新聞社発行、扶桑社販売)を「歴史を改ざんする歴史教科書」と批判、27日までに文部科学省と官房長官に「検定に合格させてはならない」と正式に申し入れた。V  土井党首は申し入れに先立って23日、衆議院第一議員会館で開いた緊急院内集会で「『つくる会』の編纂した教科書が検定で合格すれば、文部科学省としても歴史の歪曲を認めたことになる。近隣諸国に責任を負わなければならない」と強調した。

 教科書検定の合否は表向き検定審議会の答申に委ねられている。ただし、答申は表向きのもので、最終的な合否結果は文部科学相の名前で出される。土井党首の発言は、「つくる会」の教科書を合格させれば「植民地支配と侵略」に対する「深い反省とお詫び」を表明した95年の村山首相談話に背き、結果として国としての責任が問われると指摘したもの。

 土井党首はまた、「検定の過程が一切明らかにされないのは問題」と、密室での検定の有り様にも疑問を投げかけた。社会民主党としてはこれまで検定制度そのものに反対を表明してきただけに、今回の土井党首の発言は極めて異例といえそうだ。

 集会では「『歴史改ざん教科書』を許さない取り組みを全力をあげて取り組んでいく」とのアピールを採択。たとえ合格通知が出たとしても、「学校現場に持ち込ませない運動」を展開していくと明らかにした。


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日本青年団協議会も

 日本青年団協議会(東京都新宿区、久保田満宏会長)常任理事会は、アジア太平洋戦争をアジアへの侵略戦争として認め反省する立場から、「新しい歴史教科書をつくる会」(西尾幹二会長)の編さんした歴史と公民分野の教科書の記述内容に異を唱えるアピールを24日、発表した。

(2001.03.28 民団新聞)



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