民団新聞 MINDAN
在日本大韓民国民団 民団新聞バックナンバー
「在日の和合を実感」

大阪ハナマトゥリ・参加者の声



ステージの出演者とひとつになって
「ウリエソウォン」や「アリラン」を
合唱するスタンドの同胞

■□
こみ上げてきた「血」、今日がスタート
「このイベント、是非続けて」

 【大阪】民団と総連の大阪本部が共催した初めての大規模な大衆的集会とあって、「ハナ・マトゥリ」に駆けつけた3万人の同胞、府・市民らも興奮気味。双方の代表が、「統一コリア実現・在日コリアンの和合」を訴える声に割れんばかりの拍手でこたえるなど、民団と総連の和合、日本市民との相互理解を印象づけた。

 建国PTA連合会の金洪仙会長は「これだけの一大イベントを開けたことに在日の底力を感じると同時に、改めて民族に誇りを持った」と興奮気味に話した。また、京都韓学理事会の宋基泰監査も「少数者の魂が結集したワンコリア。文化的な民族教育の一環だ。日本の中での民族教育につながっていく」と喜んだ。

 近くの朝鮮会館でこの催しを知ったという主婦の鈴木洋子さん(39、大阪在住)は「韓国、朝鮮がこんなに身近に感じられたのははじめて。すばらしい企画でした」と感動していた。

 この日、民団八尾(朴載吉団長)と総連中東(高龍甫委員長)の両支部(約千余人)は「カッチアンジャ(一緒に座ろう)」をスローガンに同席し、話題を呼んだ。これについて朴団長は「やれることから一つ一つやっていきたい。緊張関係をなくすためにも、席をともにすることは大多数が賛成してくれた」と話す。一世の金重根(84)さんは「過去は過去。南北双方がこれからは批判するのを止め、協力しあえることから手をつないでいこう。今日から心のわだかまりをふっきろう」と熱い思いを語っていた。

 民団系の高富子さん(60、東大阪市)や神戸朝鮮高等学校3年の「美香さんと千裕和さんも「このイベントは是非続けて欲しい」と喜びを表していた。

 宝塚市から参加した総連系の金栄坤さん(55)は「解放して57年。未だに民族が別れている。もういい加減にして欲しい。ワンコリアのイベントで在日から変わらなければならない。今日のイベントで在日が一つになりつつあることを実感した。今日がスタートです」と目頭を熱くしながら語っていた。

 一方、沈淑美さん(39、東大阪市)は柳太平洋くんの演技に「うわさの柳さんを見て感動した。7歳の子どもです。すごいです」と企画の内容も絶賛した。

 当日は民団、総連とも傘下団体などの役職員が総出で会場整理や誘導に当たる中、総連系でボランティア参加していた李成真さん(25)は「何かこみ上げてくるものがあった。何かは分からないが涙が出てきた。こみ上げてきたものは多分“血”です」と語った。

(2001.03.28 民団新聞)



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