民団新聞 MINDAN
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2度目のトライ



 仕事柄、取材先で韓国語の対応に迫られることがある。「ミヤナムニダ/チョヌン/ハングマルル/チャル/マルハルス/オプスムニダ」。思考回路を切り替え、笑顔を添えてその場を切り抜けるために何度このフレーズを口にしたことか。「あ〜、韓国語が話せたら」と毎回後悔する。

 先日、某民団支部で実施しているハングル講座のチラシを手にした。破格な受講料の魅力にも引かれ、早速、訪ねるとその場で授業に参加することになった。

 実は遠い昔、数カ月間の語学留学の経験はあったが、実践で韓国語を使う機会もなく「宝の持ち腐れ」状態になっていた。数分間、先生と韓国語でのやり取りの後、「ここであなたに教えることはありません」との判断が下された。「え!? 単語も文法も忘れているのに」と訴えてみたが、先生の困り顔を見て口を閉ざしてしまった。

 先日、韓国で第2外国語を学ぶ高校生のほぼ半数が日本語を選択しているという記事を読んだ。将来、仕事に日本語を生かしたいなど理由も様々だが、語学取得への熱意が紙面から伝わってくるようだった。冒頭の支部で学んでいる生徒の大半は日本人だ。どのような理由から韓国語の勉強を始めたかは知らないが、片言の韓国語を操る仕草は真剣そのものだった。

 「韓国語を覚えようと日本人は在日より勉強をする」という言葉をよく耳にする。わが身を振り返って反省させられた。「忙しい、時間がない、疲れた…」などと自分に言い聞かせていた節がある。所詮、自分が行動を起こさなければ何も変わらない。十数年振りに「意欲」が出てきた。無理なく自分にあった方法で、もう一度韓国語にトライしようと思う。(U)

(2001.04.04 民団新聞)



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