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教科書・「採択権を教師に」

福岡で250人がデモ行進



 【福岡】「6・10緊急集会/いま教科書があぶない!―戦争賛美の教科書NO」が10日、電気ビルで開かれた(同実行委員会主催)。約250人の参加者は「新しい歴史教科書をつくる会」の問題性に抗議し、福岡市教育委員会あてに公正な教科書採択を申し入れるアピールを採択した後、会場前から警固公園まで「現場教師に教科書を選ばせろ!」などとシュプレヒコールを繰り返しながらデモ行進した。

 「日本の戦争責任資料センター」の上杉聰事務局長は、「文部科学省の行政指導にもかかわらず、つくる会の歴史、公民の教科書が採択を前にすでに市販されている」と現状を語り、「皇国史観」復活を狙ったこの教科書は、約300ページのうち一割が書き換えさせられるほどの代物だが、検定を通すために文科省などによって政治的な「裏口入学」があったと指摘。「日本人の良心にかけ、採択をさせてはならない」と訴えた。

 韓国・大邱からかけつけた元日本軍「慰安婦」の李容洙ハルモニは、慰安婦をトイレに例えた「つくる会」の中心的な執筆者、坂本多加雄教授を「天につばする者」と糾弾し、「歴史を歪曲する日本政府は許さないが、韓日の若い人たちは仲良くしてほしい」と呼びかけた。

(2001.06.13 民団新聞)



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