民団新聞 MINDAN
在日本大韓民国民団 民団新聞バックナンバー
北韓脱出の1家7人

北京マニラ経由で韓国に



 【ソウル】北韓から脱出し、6月26日から中国・北京にある国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)に駆け込み、難民認定と韓国への亡命を求めていた張吉洙君一家7人が、マニラ経由で、6月30日に仁川国際空港に到着した。

 一行は、空港で待ち受けた報道陣に手を振り、「故国の土を踏み、生まれ変わった気分です。本当にありがとうございます」と、短く答えた。


■□
記者会見はせず

 当局は一家の安全を考慮し、別途の記者会見や出入国手続きを省略し、厳重な警戒の中、ソウル市内の施設に移動させ、健康診断などを行った後、脱北経緯や中国での滞在状況、UNHCRに駆け込んだ経緯などに対し、調査することにしている。

 7人は咸鏡北道出身の15から69歳の男女。99年1月、飢えなどのために中国吉林省の延辺朝鮮族自治州へ脱出した張吉洙君の家族・親族17人の一部。17人のうち5人が北韓に強制送還され(うち1人は再脱出)、身を隠すために遼寧省や黒竜江省に分散して暮らすなどしていたため、最終的に北京のUNHCRに駆け込んだのは張君ら7人だけになったという。中国に隠れすむ張君が民間団体の支援を受けて北韓の実情を描いた絵画の展示会が、ソウルやニューヨークで開かれ、関心を集めていた。

(2001.07.04 民団新聞)



この号のインデックスページへBackNumberインデックスページへ


民団に対するお問い合わせはこちらへ