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「在日」の理解に韓服オモニ

京都の中学、金美花さん講師に人権学習



韓国の文化などを
わかりやすく説明する
金美花さん

 【京都】在日韓国人や韓日関係を学ぼうと福知山市立川口中学校(塩見晶平校長、生徒数108人)は6月30日、市内在住の同胞主婦・金美花さんを招いて授業を行い、3年生29人と参観した保護者11人は韓国と日本の文化の違いや民族差別などについて学んだ。

 3年生の人権学習授業の一環として行われ今回が3回目。1回目(6月19日)は韓日関係史の集中学習、2回目(同26日)は指紋押捺や参政権問題などについて学習した。

 塩見校長や吉田志郎先生によると、本や資料による学習だけにとどまらず、日本に在日同胞がたくさん住んでいることや生徒たちに韓日文化の違いをわかりやすく理解させるためにも在日同胞講師をと市教委に相談したところ、韓国文化を広げる活動を続けている金さんに白羽の矢が立った。

 チマ・チョゴリを身にまとった金さんは冒頭、教科書問題にふれ「韓日関係には不幸な時期もたくさんあったが、歴史を正しく知ることで両国が仲良くしなければ」と話した。講議では国民性や食文化の違いなどを体験談をもとに説明した。韓国語が大学受験の選択科目になったことなどについてもふれ、「お互いの文化を尊重し、違いを認め合うことで、平和で豊かな地域社会を作りましょう」と訴えた。

 そもそも、日本海近くに位置し、人口6万9000人で同胞過疎地でもある福知山市では、各学校において同様の人権学習や韓国についてもっと知ろうという取り組みが盛んに行われてきた。昨年1月、ハングル文字で書かれた「韓国製のタコ」が飛んできたことがきっかけとなったという。山中で北陵中学校生徒が「2002 WorldCup KOREA」と記されたタコを発見したことで本国でも大きく報道され、韓国のMBCテレビなどのマスコミが同市を訪れて報道したため、韓国についての関心度がにわかに高まった。

 吉田先生は今後の取り組みついて「食文化について、あるいは参政権のことなどについてテーマを自分で探し、自己学習させていきたい」と話している。

(2001.07.04 民団新聞)



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