民団中央本部は毎年敬老の日に、100歳を超えた同胞のお年寄りに有意義に使ってもらおうと長寿祝賀金として5万円を贈っているが、今年も全国の13人に祝賀金が贈られた。
今年の対象者13人のうち、100歳が4人、101歳が2人、102歳が3人、104歳が3人、最高齢の105歳は1人。女性の長寿を反映してか、13人のうち男性は104歳と102歳のの2人だけとなった。地域別では在日同胞の人口に比例して、大阪が5人と最も多く、次いで東京、愛知が2人ずつ、兵庫、京都、福岡、岐阜がそれぞれ1人ずつ。
最高齢者の林判玉さんは、閔妃殺害事件の翌年の1896年4月26日生まれ。100歳以上の同胞は1945年の解放まで、幼児から壮年まで半世紀近くの時期を日帝の植民地支配下で生きてきたことになる。
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100歳以上の13人は次の通り。
▽105歳
林判玉さん(愛知、女性)
▽104歳
権七伊さん(兵庫、女性)
崔基泰さん(東京、男性)
徐南順さん(愛知、女性)
▽102歳
郭元女さん(福岡、女性)
鄭容順さん(大阪、女性)
智泰享さん(東京、男性)
▽101歳
鄭月年さん(大阪、女性)
朱占葉さん(京都、女性)
▽100歳=全命女さん(大阪、女性)
柳達新さん(大阪、女性)
金今岳さん(岐阜、女性)
文己生さん(大阪、女性)
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記憶力もはっきり、料理洗濯自分で
102歳・鄭容順ハルモニ
最高齢者の一人、鄭容順ハルモニ(102)=大阪府吹田市在住=は足が弱り、外出には車いすが欠かせない。それでも家にこもることなく、週3回は市内のデイサービスセンターに足を運び、仲間どうし話をするのを楽しみにしている。
鄭ハルモニと同居生活を送っている長男の申光洙さん(65)によれば、「健康に気をつかっており、家でもデイサービスで教わった健康体操をすすんでやっている。記憶力もはっきりしている」という。いまでも家にいるときは、洗濯も料理も自らこなすほど。
9日、お祝いの金一封を届けた民団吹田支部の梁信浩支団長は「鄭ハルモニは吹田支部の宝ものです」と長寿を称えた。
鄭ハルモニは1899年生まれ。35歳の時、一足先に日本に渡っていた夫を頼って韓国から大阪に移り住んだ。海で海苔を、山ではワラビを採取して売り歩き、生活の糧としながら男の子2人、女の子5人を育て上げたという。
(2001.09.19 民団新聞)
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