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強制連行犠牲者を悼む

市民集会に民団と総連の代表



追悼辞を述べる黄民団群馬本部常任顧問

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碑の建立も協力

 【群馬】アジア太平洋戦争の末期、韓半島から群馬県に強制連行され、犠牲となった同胞を悼む集会が13日、日本人市民団体「県朝鮮人・韓国人強制連行犠牲者追悼碑を建てる会」(事務局・前橋市下小出町)主催のもと、月夜野町公民館で行われた。

 群馬県内で日本人市民団体が強制連行犠牲者を追悼するのはこれが初めて。

 民団群馬県本部と総連群馬県本部からそれぞれ代表が出席、追悼の言葉を述べた。

 同会では、猪上輝雄事務局長が中心となって98年から県内強制連行の実態を調査してきた。その結果、県内で6000人から7000人の同胞が軍需工場や鉄道、水路の建設工事、鉱山労働などに従事していたことが明らかになっている。犠牲者は「少なくとも300人から500人にのぼると考えられる」(猪上事務局長の話)。

 こうした調査をもとに県に対しては追悼碑の建立場所として県立公園の一部を提供してほしいと要請してきた。県議会は5月に同会からの請願を趣旨採択、県当局も7月2日に「『群馬の森』を提供する」と約束した。現在、窓口担当の保険福祉部との間で建立場所や面積などの確定を急いでいる。

 民団群馬県本部を代表して追悼の言葉を述べた黄命東常任顧問は「再び戦争によるこのような悲惨な歴史が繰り返されることのないよう、詣でる人々を戒めるための碑であることに深い意義を持つ」と強調した。

 また、総連群馬県本部の田成培委員長も「このような出来事が絶対に起きないよう、後世に伝えてくれることを切に願っている」と述べた。

(2001.10.24 民団新聞)



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