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民団各地で10月マダン

運動会、農楽隊など楽しむ



 10月の民団創団を祝って1世から4世まで全同胞の絆を深めようと各地民団で開かれている「10月のマダン」が盛りを迎えた。様々な趣向を凝らして開かれているマダンだが、愛知では3000余人もの同胞が集い、運動会と大農楽大会などを楽しんだ。また岐阜では、民団と朝鮮総連が初めて合同のマダンを開き、同胞1200余人が雪解け≠フ一日を祝った。


14支部からそれぞれ繰り出した総勢500人
にもぼる農楽隊(愛知の10月マダンで)

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愛知では3000余人集う
民団県下14支部傘下・関連団体一丸となって準備

 【愛知】愛知で開かれた「コリアンフェスタあいち―第14回韓国人大運動会」会場は、県下各地から駆けつけた3000余人の同胞で大にぎわいとなった。

 県下14支部がそれぞれ趣向を凝らしたユニフォームやおそろいの韓服を着用し、覇気一杯に入場行進した。

 大会長の民団愛知県本部・権東佑団長も「在日で良かった≠ニ思える1日にして欲しい」と述べると、中央本部の金宰淑団長も「伝統ある運動会に多くの同胞が集まったことを誇りに思う」と参加者を激励した。柳洲烈駐名古屋総領事はじめ地元国会議員、市議など日本の各界からも激励に駆けつけた。

 小中学生から一般まで、徒競走や障害物競走、ムカデ競争など様々な競技が行われた。早飲み競争のコーラを、鼻から吹き出す姿に見物客も大喜び。

 昼食を挟んで韓国民謡が流れると踊り出すオモニやハラボジ、ハルモニの姿に、民団関係者も目を細めて喜んだ。

 圧巻は締めくくりの大農楽大会。14支部からそれぞれ繰り出した総勢500人にも上る農楽隊が、ケンガリ、チン、チャンゴ、プクを打ち鳴らしてグラウンド狭しと練り歩いた。「天下農者の大本」と書かれた幟(のぼり)を筆頭に、農楽の衣装ばかりでなく仮装を施したユニークな支部も周囲から人気を集めていた。

 グラウンド後方では、各支部の婦人会が準備した自家製のキムチ、シルトック、マッコリ、ピビンバなど韓国食品が飛ぶように売れていた。準備に時間をかけたオモニたちも、「美味しいよー」の掛け声も楽しそうに売れ行きにニンマリ。

 愛知の運動会は1955年を皮切りに数年に一度開催されてきた伝統ある集い。毎回、民団ばかりでなく婦人会、青年会はじめ傘下団体、関連団体が一丸となって準備に当たるなど愛知で最大の同胞の集いとなっていた。昨年秋に開催する予定だったが、東海集中豪雨で会場周辺および多くの同胞が被害を受けたため、延期されていた。


民謡にあわせて踊る民団と総連の人士(岐阜)

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同胞の絆確かめる
総連と合同で1200人

 【岐阜】民団岐阜県本部(李昌錫団長)と朝鮮総連岐阜県本部(梁仁得委員長)が共催する、広げよう!民族の輪「6・15共同宣言記念コリアマダン」が21日、岐阜市県民グランドで地元の民団から700人、総連から500人の総勢1200余人が参加して開かれた。

 民団から総連への働きかけによって今年8月に実行委員会が結成され開催の運びとなった。セレモニーでは、林采洪同本部常任顧問や李性衍商工会議所会長ら多数の来賓、各支部団長、役員を前に李団長が「岐阜同胞がかつてこんなに一同に会したことがあっただろうか。同じ民族として手を取り合い、交流を深めよう」と呼びかけた。舞台では、民団によるサムルノリや朝鮮中級学校生徒の民族舞踊が華麗に舞い、参加者たちは婦人会岐阜本部(趙芳子会長)が準備した韓国料理を味わいながら韓国歌謡に合わせながら待ってましたとばかりに、あちこちで踊りを楽しんだ。

 大垣市在住の゙粉淑ハルモニ(80)は「大邱から渡日したのは13歳の時。80年生きてきて、こんなにうれしいことは初めて」と目を熱くしていた。


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群馬・県内団員集いバーベキュー

 【群馬】民団群馬県地方本部(兪賛植団長)は18日、県西部のはずれにある村営施設「倉淵村クラインガルテン」で野外バーベキューパーティーを楽しんだ。同施設は温泉と宿泊施設も兼ね備えていることから、お年寄りにも最適と選ばれた。

 県内各地から40人余りが参加、婦人会群馬県本部(李道子会長)が丹誠込めたキムチやスープを味わいながらひとときを過ごした。団員からは「ここに出てこないと、みんなの顔が見えない。ふだんは会えないし」という声が。兪団長も「10月のマダンというよりもマンナメ(出会いの)マダンといっほうがしっくりくる」と話していた。

 夕方からの敬老会には70歳以上の招待客20人余りが合流、温泉に入り、一緒になって心づくしのお膳を囲んだ。


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岡山・ソフトボールで交流

 【岡山】民団岡山県地方本部(金昌男団長)主催の「第11回岡山県10月マダン・ソフトボール大会」が21日、百間川緑地多目的広場で開かれ、10代から60代までの参加者と応援者併せた約80人は競技を満喫した。

 この日の競技は、朝から降りしきる雨の中で決行された。参加チームは津山、東岡山分団、岡山商銀、そして桑田分団、岡山中央分団、玉野分団で構成された混合チームの4チーム。東岡山分団と岡山商銀が決勝権を手にした。

 決勝を挟んだ昼食では、姜秀奉東岡山分団長の婦人が準備した焼き肉、肉汁、キムチなどを全員で食し、雨に濡れた体を温めた。

 冷たい雨が激しさを増す中で行われた東岡山分団と岡山商銀の決勝では、白熱した試合を展開。応援者の大きな声援を受けながら熱戦が繰り広げられ、9対8で東岡山分団が優勝を飾った。

 金団長は「今日は雨で残念だったが、若い方が多く集まってくれた。また、バーベキューをすることで懇親の場ができたと思う」と述べた。

(2001.10.24 民団新聞)



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