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泉大津だんじりでコリアンパワー!

在日同胞が団長役



本物≠フ伝統結婚式につめかけた
同胞や市民も大喜び

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3世20人が町中ねり歩く

 【大阪】「だんじり祭り」と言えば関西では岸和田が有名だが、それにひけをとらない泉大津市忠岡町のだんじり祭り―。今年も6、7日の両日、盛大に行われたが、4つの町から繰り出しただんじり4台の内、道之町のだんじりに青年団長として尹錫龍さん(24)が選ばれ話題を呼んだ。

 尹さんと在日同胞3世ら20余人を含む約70人の若者が引くだんじりが「そーりゃ、そーりゃ!」のかけ声とともに町中をねり歩き、市民にコリアンパワーを見せつけた。

 人口1万7000人のうち700人の在日同胞が居住する忠岡町は同胞の多住地域。これまで3dから4dのだんじりを、何人もの若者が引っ張る日本の伝統的な地域まつりに、在日同胞が青年団長として4年連続名をつらねている。また青年団長ともなると、1年後の祭りに向けて寄付金を募ったり、それぞれ独自のカラーでまつりを引っ張っていく大役をまかされるため、その責任も重大だ。

 当日、南海電鉄の忠岡駅前で行われたセレモニーでは、4人の青年団長が紹介され、3番目に尹さんが本名で紹介されると同時に、だんじりの屋根から「おれが見せたるコリアン魂、ゆん・しゃくりゅう(ソギョン)」と書かれた垂れ幕=写真=がさがるや、笛、太鼓の音とともに「ウォーッ!」という歓声がわき、尹さんはガッツポーズで答えた。

 毎年、次期青年団長は祭りが終了した夜の打ち上げ会で決まり、1年後の祭りで発表される垂れ幕のスローガンは極秘に作成されるため、青年団長は当日セレモニーでその中身を知らされる。垂れ幕を見た尹さんは「大変驚いた。在日、帰化同胞、日本人のたくさんのいい友達がいて誇りに思う」と感無量。昨年度はお兄さんの尹錫洋さんが団長を務め、今年は高1の弟・尹錫範さんもチームに初めて加わり、だんじりを引っ張った。

(2001.10.31 民団新聞)



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