民団新聞 MINDAN
在日本大韓民国民団 民団新聞バックナンバー
在日との架け橋

鄭相憲韓国外換銀行大阪支店課長



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韓国の預金保護は?
店頭の決算状況資料チェックを

 今年8月韓国は国際通貨基金(IMF)資金を全額返済し、外貨危機を克服しました。IMF体制時には、「民団新聞」に「本国系銀行のかしこい利用術」を連載しながら、高金利の持ち帰り自由なウォン預金を紹介し、協力をお願いしました。大きな反響があり、民団の積極的な運動のおかげで多くの在日同胞の皆様に預金をしていただきました。韓国の外貨不足に多大な貢献をしていただき感謝いたします。


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すでにペイオフ解禁

 では、その皆様の預金がどのように保護されているのかご説明しましょう。韓国では今年からすでにペイオフが解禁されています。

 今年1月以後、金融機関が破綻した場合、個人も法人も預金者一人当り元利金合算で5千万ウォンまで保護されます。日本円にして470万円程度です。当座等の利子が発生しない預金は2003年12月31日まで全額保護されます。円やドルの外貨預金・譲渡性預金や転売債等の一部債権は保護されていません。最近の通帳は、開けば保護される預金であるかどうかが印刷されています。一度ご確認ください。


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借入金との相殺可能

 一つの金融機関に預金と借入金がある場合、預金等債権の金額から借入金を控除した金額で保険金が支払われます。

 定期預金が1億ウォンあり、借入金が4千万ウォンある場合、保護されるのは5千万ウォンですから、差額の1千万ウォンは保護されないことになります。

 預金保険限度5千万ウォンを超過する部分に対しては、預金債権者として他の債権者と同様に破産手続に参加できます。配当金がある場合には他の債権者の債権額と按分比例して配当を受けることができます。


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銀行が合併したら?

 最近の国民銀行と住宅銀行のように銀行が合併した場合、合併後の1年以内に破綻した場合は、各銀行に預けた預金はそれぞれ5千万ウォンの範囲内で全額保護されます。合併後1年経過すれば、一つの銀行扱いとなり元利金合算して5千万ウォンしか保護されません。注意が必要です。


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安全な銀行の選択

 預金者にとって一番安全なのは複数の銀行に分けるか家族の名前等で分散して預金することです。しかし、借入金を申し込む場合や金利を安くしてもらう等のサービスを受けるためには銀行に実績を残さなければいけない。ではどうするか。店頭に置いてある決算状況資料を調べるか、質問してみましょう。安全な銀行ならばいくら預金しても良いのです。

(2001.11.07 民団新聞)



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